株主優待は実質上、株の第二のインカムゲインです。
日本株を個別に買うときに、魅力的なメリットのひとつと言えます。
海外の株や投資信託では、特例をのぞき、こうした株主優待をうけることはできません。
日本株を買うと、投資した企業に関連する商品やサービスを、無料で買うことができます。
多く、株主優待券という形で配られます。
たとえば吉野家ホールディングスに投資している場合、牛丼をタダで食べれる優待券をもらえます。
配当金と同じく、株主優待をうけとる権利も、株を「権利付け最終日」に持っていることで確定します。
投資額に応じてどれだけ優待券で得ができるかを示す「優待利回り」という数字もあり、これだけで年利10%を越えるものもあります。
優待利回りは株価によって、日々変化していきます。
インカムゲインの配当利回りとあわせて見ておきたい数字です。
特定のお店をよく利用するという場合には、株主優待制度目的でその店の株を買うという人も、珍しくありません。
飲食店の株主優待制度を使うことで、日々の食事代の節約に成功しているという人もいます。
ビックカメラなどでは、株を長期間持っていれば、さらに優待が豪華になる仕組みもあります。
また不要であれば、株主優待券はヤフーオークション等で売ってしまうこともできます。
株主優待の良さは、なんといってもそのわかりやすさと言えます。
これが目的で株をはじめるという人も多いので、株をはじめるきっかけとしては、株主優待は良い仕組みです。
なおこの株主優待券は信用取引を使えば、実質上リスクなしの無料で入手する方法があります。
単元株数が100の株なら100株持っていれば、優待を1個ゲットできます。
では200株なら2個ゲットできるのかと言えば、必ずしもそうではありません。
500株で2個、1000株で5個、ということもあり、株の銘柄によって大きく異なります。
たとえば吉野家なら1単元株(100株)持っていれば、年間6000円分の優待券が手に入ります。
しかしその倍の優待券1万2000円分を手に入れるには、10単元株(1000株)が必要です。
株主優待を狙うのなら、自分1人で買うぶんの株は、1単元株でとめておきます。
そのかわり家族の証券口座でもう1単元数買っておくと、自分の持っている株数とは別に計算されますから、実質2単元株の購入でも2個分の優待が手にはいります。
吉野家の場合なら自分と家族の証券口座でそれぞれ100株買っておけば、合計200株であっても、1万2000円分の優待券が手に入る、ということです。
家族の証券口座を利用する。
これが、株主優待を効率よく増やす工夫のひとつになります。
なお、自分の別の証券口座で同じ株を購入しても、うけられる優待の数は変わらないことにも注意します。
たとえばSBI証券で吉野家100株を購入し、一方でマネックス証券で100株購入しても、手に入る優待券は1単元株の6000円分だけです。
別の証券口座で買っても、自分の名前が掲載された株主の名簿では、共通に株数が計算されますので、意味がありません。
1人で2単元株買っている、と見なされて、結局株主優待は手に入らないのです。
以下に株主優待の代表例をまとめておきます。
株価や利回りは、2014年時点のものです。
今後変化していきます。
権利確定日 | 2月と8月 |
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単元株数 | 100 |
株価 | 1100円前後 |
1株の配当金 | 20円 |
配当利回り | 1.8% |
優待利回り | 5.4% |
100株(11万円前後)を投資することで、1年につき6000円分の優待券がもらえる。
300円券が20枚。
前半期と後半期ごとに300円券が10枚もらえる。
権利確定日 | 2月 |
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単元株数 | 50 |
株価 | 1800円前後 |
1株の配当金 | 0円(配当金なし) |
配当利回り | 0% |
優待利回り | 5.8% |
50株(9万円前後)を投資することで、1年につき5250円分の優待券がもらえる。
525円券が10枚。
権利確定日 | 6月と12月 |
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単元株数 | 100 |
株価 | 2500円前後 |
1株の配当金 | 30円 |
配当利回り | 1.2% |
優待利回り | 不定 |
100株(25万円前後)を投資することで、年に2回、バーガー、サイドメニュー、飲物などの無料交換券が、ひとつになったシート6枚がもらえる。
交換券の商品や値段は不定。
権利確定日 | 3月と9月 |
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単元株数 | 100 |
株価 | 1万6000円前後 |
1株の配当金 | 125円 |
配当利回り | 0.8% |
優待利回り | 0.8% |
100株(160万円前後)を投資することで、年に2回、ワンデーパスポート1人分(6200円分)がもらえる。
東京ディズニーランドか東京ディズニーシーで使用可能。
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