当ページでは、銀行口座の入出金のように手軽に使える、忙しい人むけの投資信託を、具体的にファンド名をあげて紹介しています。
基本は「毎月の自動積立設定さえしておけば、あとはほったらかしでも年利7%(銀行預金の350倍)をしっかり達成できそうな投信」の紹介となります。
日本の全投資信託4000本ほどを、当サイトの投資信託マニュアルにて解説した長期向けバランス投信の選定基準にあわせてフィルターにかけると、残る投信はたったの10~20程度。
その中でも当サイトが紹介する気になれるファンドは、8つ程度が関の山です。
さらに長期的な安全性を見込めて、なおかつ忙しい人でも手軽に投資できるものとなると、世界経済インデックスファンドとセゾン・バンガード・グローバルバランスファンド、この2つの投信しかないのが現状です。
<世界経済IFとセゾン・バンガードGBFをイチオシするワケ>
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当ページでは比較のため8つまで投信を紹介していますが、本業持ちの忙しい人は、無難にこの2つから選びましょう。
この2つであれば買ったあとにほったらかしでも、ほぼ問題がありません。
ただしできれば、純資産残高が増えていることの確認だけは、年間に1回程度しておきます。
選択基準について詳しく知りたい人は、当サイトの投資信託マニュアルを、最初から読んでみてください。
なお、各投信の項目で紹介している手数料や純資産残高といった数字は、特に記述がなければ、2014年時点での数字です。
投信の信託報酬は純資産残高や消費税の上下により、年々変わります。
今後消費税は2014年に8%、2015年に10%と、増税により手数料がどんどん変わっていきます。
手数料の数字については、十分注意してご覧になってください。
目次
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当サイトイチオシのバランスファンドです。
三井住友TAM運用の投信で、同運営内で局地的投資をしているSMTインデックスシリーズのファンドを、統合したようなバランス投信になります。
日本の国際分散投資ファンドとしては設定が2009年のルーキーですが、年々純資産残高は徐々に上昇、現在45億円。
信託報酬は2012年に0.63%から0.525%に値下がりしています。
消費税が8%になった場合は、0.54%になります。
アセットアロケーションは外国株式30%、外国債券28%、新興国株式16%、新興国債券16%、日本株式6%、日本債券4%。
やや新興国の比率が多めです。
新興国の比率をあげると変動幅(リスク・リターン)が大きくなりますので、しばらく基準価額がへこんでも問題のない、若年層むけと言えます。
若年層はこれ1本さえ知っておけば、銀行口座の入出金のように気軽に投資ができる、そんな風に言えそうです。
SBI証券、楽天証券、マネックス証券、カブドットコム証券で買えます。
2013年11月、株式シフト型が登場しており、さらにリスクをかけれる若年層には、こちらもオススメです。
世界経済インデックスファンドと並んで、当サイトでオススメしているバランスファンドです。
直販型としては一番オススメでき、ポートフォリオもバンガード社のファンドをとりいれているため、安定しています。
アセットアロケーションは米国株式25%、米国債券22%、欧州株式12%、欧州債券18%、日本株式4%、日本債券10%、新興国株式6%、太平洋株式3%。
緻密にアセットアロケーションを公開しており、バランスよく設定していることがわかります。
世界経済インデックスファンドにしてもセゾンにしても、人口がこれから減少傾向となる日本の投資比率を10%前後におさえており、アセットの比率はじつによい塩梅と、私も考えています。
ただしファンド・オブ・ファンズ形式につき、純資産残高(2014年時点で国内バランス投信としては最大規模の700億円)のわりに、信託報酬が若干高い(0.74%)ことだけには注意します。
信託報酬は2010年に0.78%から0.74%へとさがっていますが、今後またさがれば、さらに良質なファンドと言えます。
現状日本国内で気軽に買えて、かつ若年層・老年層の万人に一番オススメできるファンドは、このファンドとなります。
世界経済インデックスファンド同様、とりあえず買いさえしておけば、あとはほったらかしで値動きを気にせずとも問題ないファンドと言えそうです。
セゾン投信でのみ買えます。
なおセゾン投信で買えるもうひとつのバランスファンド・セゾン資産形成の達人ファンドもオススメですが、こちらは信託報酬が高くなります。
● セゾン投信の詳細
ETF形式の投信では一番オススメです。
アメリカ有数の投信会社・バンガード社によるバランスファンドです。
オススメできる投信としては唯一の株100%運用なので、若年層にむいています。
またETFのメリットをいかして、信託報酬の安さが0.18%と、他のインデックス投信の信託報酬とはケタ違いです。
過去に何度も信託報酬がさがっていますので、今後もさらにさがっていくでしょう。
歴史あるアメリカの投信ということもあり、現状、世界で一番パフォーマンス・リターンを見込めるファンドだと私は考えています。
ただし、海外ETFにつき買付手数料がかかり、最低30万円以上(1ドル100円とする)で買わないと手数料負けすること、積立ができないこと、2014年時点では、税金申告は自分でしなくてはならないこと、アセットアロケーションの半分ほどがアメリカ株なので、ややアメリカ経済に基準価額が左右されることなどのデメリットに、注意します。
それらの障害を気にしなければ、圧倒的な信託報酬の差から、世界経済インデックスファンドやセゾン投信よりも、良いパフォーマンスを確実に残せます。
三菱UFJ投信のeMAXISシリーズのバランスファンドです。
これまで地味な印象のファンドでしたが、2011年設定以来、基準価額と純資産残高はしっかりのびており、最近は純資産残高が30億円に達したので、初心者にも安全性の高いバランスファンドとなりました。
上述3つのファンドについで、初心者にオススメのファンドです。
信託報酬は0.525%。
ファミリーファンド形式ですので、今後さらに信託報酬がさがると考えられます。
世界経済インデックスファンドと仕組み・状況が似ていますが、投資内容に大きな違いがあります。
eMAXISバランスのアセットアロケーションは、日本株式、日本債券、日本不動産、先進国株式、先進国債券 先進国不動産、新興国株式、新興国債券の8つにそれぞれ12.5%という構成です。
全体で不動産が25%、新興国が25%、日本が37.5%を占めていることに注意してください。
SBI証券、マネックス証券、楽天証券、カブドットコム証券などで買えます。
DIAMアセットマネジメント運用による、大御所証券・マネックス証券のバランスファンドです。
育成型と隔月分配型があり、育成型のほうが無分配金型となります。
2007年の設定以来、リーマンショックを経て基準価額は大きく下落、純資産残高とともに横ばいが続いていましたが、最近では持ちなおしてきて、純資産残高が100億円前後です。
おおまかなアセットアロケーションは株式48%、債券37%、不動産15%。
信託報酬が1%前後と、他ファンドと比べて高いことに気をつけます。
マネックス証券でのみ買えます。
愛称スゴ6。
国内最大規模の証券会社・SBI証券専用のバランスファンドです。
マネックス資産設計ファンド同様、資産成長型と分配型があり、資産成長型が無分配です。
三井住友TAMによる運用ですので、ファミリーファンド形式で、世界経済インデックスファンドと同じマザーファンドを使用しています。
設定は2008年。
基準価額はマネックス資産設計ファンドと似た動きで、リーマンショックでへこみ、そこから徐々に右上がりで現在は1万円前後。
純資産残高は70億円前後。
信託報酬は年率0.714%と、セゾン・バンガードGBF程度のものです。
アセットアロケーションは株40%、債券40%、不動産20%。
そのうち日本株式20%、日本債券20%と、日本の比率が全体の40%であることに注意します。
SBI証券でのみ買えます。
愛称楽天525。
販売会社は楽天証券、委託会社は明治安田アセットマネジメントによるバランスファンドです。
基準価額、純資産残高ともに徐々に右肩上がり。
2013年に大きくはねあがって、基準価額1万円前後、純資産残高11億円。
純資産残高がまだ30億円未満ですが、他の証券会社同様、証券会社専属のバランスファンドとして、今後また増えていくだろうと見込み、ここでとりあげています。
また特筆すべきこととして、FOF形式でアクティブファンドをとりいれているにも関わらず、年率0.525%という安い信託報酬をかかげています。
ただしアセットアロケーションは、日本株・日本債券で60%以上をしめていることに注意します。
楽天証券でのみ買えます。
愛称豊饒の木。
販売も運用も完全に楽天証券(楽天投信投資顧問)がうけもつバランスファンドです。
安定型・成長型・積極型の3種類があります。
安定では債券の比率が多め、成長では債券と株の比率が同じ、積極では株の比率が多め、といったところです。
安定型は2011年、ギリシャを発端とする欧州ソブリン危機が影響してか、一気に純資産残高がへったためオススメできません。
成長型も右肩上がりとはいえ、まだ純資産残高が4億円程度なのでオススメしません。
積極型が最近10億円をこえ、ようやくオススメできるかもしれない、という域に達しています。
ただしこちらは完全にアクティブ運用ですので、実質信託報酬が0.9%~1.5%(変動型)と高くなることに注意します。
最後に、私が個人的に買いたいと思っている、もしくは実際に買っているファンド5つを、これまで当サイトで紹介してきた投信の知識をもとに、簡単に比較しておきます。
私自身も世界経済に分散投資した、ほったらかしの長期資産運用法を試しています。
忙しい人が自分で買うファンドを選ぶ場合は、ぜひ参考にしてください。
商品比率 国比率 | 手数料 | 積立 少額購入 源泉徴収 | 純資産 残高 | |
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セゾン・バンガード GBF | 株50% 債券50% 先進国多め | 普通 | ○ | 多い |
セゾン 資産形成の達人F | 株100% 先進国多め | 高い | ○ | 普通 |
世界経済IF | 株50% 債券50% 新興国多め | 低い | ○ | 普通 |
世界経済IF (株式S型) | 株75% 債券25% 新興国多め | 低い | ○ | 少ない |
VT | 株100% バランス良い | かなり低い | × | 多い |
オススメできる要素は、赤色で表示しています。
この5つのファンドは特に良質で、騰落率・基準価額の推移がどれも似通ったものばかりですから、上述のような要点が比較すべき部分になると思います。
現在私がこの5つで唯一買っていないファンドはVTです。
やはりVTは海外ETFで源泉徴収に対応していない、というのがネックです。
今後2014年以降、海外ETFも源泉徴収に対応していく動きがありますので、それ次第では買うことを考えています。
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