一定期間の株価・為替レートの終値の平均を、移動平均線と言います。
移動平均線=各日の終値の合計÷日数 |
証券会社のツールなどでは、各チャートで、前ページのローソク足とあわせて、5日間の平均、25日間の平均などで表示することができます。
特に1日ごとに表示したものを日足、週ごとを週足、月ごとを月足、年ごとを年足と言います。
長期投資では月足・年足を使う機会が多いいっぽう、デイトレードでは秒足も使うことになります。
この移動平均線が右上がりなら価格の上昇トレンドで、逆に右下がりなら価格の下降トレンドです。
トレンドが水平なときもあり、これをボックス相場(横ばい)と言います。
上昇トレンド | 対象の商品を買いたい投資家が増えている状態 |
---|---|
下降トレンド | 対象の商品を売りたい投資家が増えている状態 |
ボックストレンド | 買いたい人と売りたい人の数が均衡している状態 |
特にFXの場合は、以下のような形で利益を狙うことになります。
<FXにおけるトレンドごとのスタイル>
|
トレンドを考慮した代表的な注文形式としては、順張りと逆張りがあります。
順張りでは上昇トレンドであることを確認して、金融商品(成長株)を買います。
いっぽう逆張りでは下降トレンド時に、そろそろ上昇トレンドに転換するだろうという分析をして金融商品(割安株)を買います。
|
投資初心者の人は、上昇トレンドの金融商品を順張りで買うのがオススメです。
逆張りは、熟練者向けと考えるべきです。
ボックストレンドで金融商品を買うことも、初心者はひかえます。
水平状態(もみあい)を脱したとき、しばしば大きな価格変動があります。
特に「三角保ち合い」と呼ばれる、右先端がとがったようなチャートを形成している場合には、それが顕著です。
また、順張り・逆張りのどちらを選ぶかで、分析方法も大きく違ってきます。
順張りの分析法はトレンド系分析、逆張りの分析法はオシレーター系分析と言われます。
|
両方に対応している分析法もあり、分類は案外適当ですので、以下は参考におさえておく程度でよいです。
<トレンド系分析の代表例>
移動平均線
移動平均収束拡散法(MACD)
ボリンジャーバンド
エンベロープ
パラボリックタイムプライス
ポイント&フィギュア(P&F)
<オシレーター系分析の代表例>
ストキャスティクス
相対力指数(RSI)
順位相関指数(RCI)
サイコロジカルライン
ウィリアムズ%Rオシレーター
シャンデモメンタムオシレーター(CMO)
アルティメットオシレーター
<その他・出来高分析の代表例>
ボリュームレシオ(VR)
毎日の安値と安値をむすんだ線をサポートライン(下値支持線)、高値と高値をむすんだ線をレジスタンスライン(上値抵抗線)と言い、この2つをまとめてトレンドラインと言います。
これらもまた、マネックス証券や楽天証券などの各ツールで、自分でひくことができます。
この2つの線はその名がしめすとおり、それぞれ、株価・為替レートの移動幅の限界地点を示すような役割を果たしています。
価格がトレンドラインに達すると、鏡のようにはねかえって、逆方向のトレンドを形成します。
つまり、価格が下値支持線を下回ることはあまりなく、また逆に、上値抵抗線を上回ることもあまりありません。
<トレンドラインによる価格推移の基本>
|
しかし実際にはバランスが崩れて、価格がラインをつきぬけるケースもあります。
これをブレイクポイントと呼び、こうしたときには、さらに価格がその方向へと大きく動く傾向です。
下値の限界値であったサポートラインをつきぬければ、さらに下降トレンド(ブレイクダウン)が進みますし、上値の限界値であったレジスタンスラインをつきぬければ、さらに上昇トレンド(ブレイクアウト)が進みます。
短い移動平均線(例えば5日移動平均線)が、長い移動平均線(例えば25日移動平均線)を下から上につきぬける状態をゴールデンクロスと言います。
このとき、株価・為替レートは上昇トレンドを形成しやすいです。
いっぽう短い移動平均線が、長い移動平均線を上から下につきぬける状態をデッドクロスと言います。
こちらは株価・為替レートが下降トレンドを形成しやすいです。
|
ではすべてのゴールデンクロスが買い時か、という話になると、そういうわけでもありません。
価格が一気に下降したあと、すぐにはねかえるように上昇したときのゴールデンクロスは、いわゆるダマシであることが多いです。
ダマシのゴールデンクロスではすぐに反動がきて、また価格がさがってしまいます。
いっぽうボックス相場が長く続いたあとのゴールデンクロスは、そのまま安定して上昇トレンドを形成しやすいです。
短期線(5日)だけではダマシが多くなる、長期線(25日)だけでは実際のデイトレに使えないなど、それぞれ移動平均線には弱点がありますので、短期線と長期線を併用することで、分析の幅が広まります。
特に価格が平均線から大きく離れているときは、株の信用取引やFXでは、レバレッジをかけてもいいでしょう。
<移動平均線による買いシグナルまとめ>
|
<移動平均線による売りシグナルまとめ>
|
■ 次ページ MACDとは?
<関連ページ>
<ほったらかしで月収100万円を継続的に稼ぐ方法>