当ページでは、人間が「やる気」をだすさいに重要な概念となる「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」にふれながら、多くの人がおちいる、お金稼ぎにおける「やる気」の誤解について、解説しています。
一般的に言われる外発的動機づけと内発的動機づけのおおまかな違いは、以下のとおり。
外発的動機づけ → お金を稼ぐために行動する(モチベーション2.0)
内発的動機づけ → 自分の好きなことをやって、そのついでにお金が儲かる(モチベーション3.0)
<外発的動機づけの具体的な特徴>
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<内発的動機づけの具体的な特徴>
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内発的動機でお金が稼げるということは、「他人の役に立つこと」と「自分の好きなこと」が、同じ行動になってないといけません。
しかし実際は多くの人が、内発的動機をとるとお金が稼げない。
外発的動機をとると好きなことをやれない。
ダニエル・ピンク氏のモチベーション3.0理論を学んだ人もふくめて、だいたいの人はそれで悩んでいるのではないでしょうか。
実際多くの日本人は、外発的動機で嫌々ながらも学校・仕事に1日8時間をついやして、それが終わった夕方以降には、内発的動機でスマホのゲームをしたりテレビを見たり飲み会をしたりして、お金にはならない好きなことをやっています。
しばしば「外発的動機づけよりも内発的動機づけのほうが重要」と言われ、お金稼ぎや自己啓発のセミナーでも、このことが頻繁に強調されます。
しかし当サイト管理人は、上述のような現状をふまえて「お金稼ぎでは、外発的動機づけと内発的動機づけ、どちらも必要」と結論づけています。
目次
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私は内発的動機づけには、2種類あると考えています。
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言うまでもなく、効率的なお金稼ぎを目指す場合は、感性的な内発的動機はアウト。
理性的な内発的動機を選ぶようにします。
「内発的動機づけをきわめれば、お金も勝手についてくる。お金をとるか、楽しいことをとるかで悩むこともなくなる。
だから好きなことだけやっていましょうね」というのが、よくある多くの自己啓発系セミナーの言い分です。
この言い分について注意すべきは、字面通りに「好きなことさえやっていればいい」と捉えてしまうと、よくあるパソコンのオンラインゲームやスマホのアプリゲームにハマる人になってしまうだけ、ということです。
好きなことでお金を稼ぐのなら、自分のハマっていることを情報配信してアフィリエイトや情報商材で稼ぐなど、その好きなことが少しでもお金稼ぎにつながっていることが、第一条件になります。
つまり「内発的動機をきわめれば、お金も勝手についてくる」というのは、マーケティングをほどこしていることが大前提なわけです。
なお外発的動機づけも、2種類あると考えていいです。
感性的な外発的動機づけ → みんながやっている手法で稼ぐ
理性的な外発的動機づけ → 効率的なお金稼ぎの手法をよく調べて、実践していく
具体的には、以下のとおり。
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前者はまさに大多数の外発的動機で、低収入の労働に甘んじる日本人をうみだします。
内発的動機にせよ外発的動機にせよ、感性的な動機というのは、一般大衆の習慣・環境によって形成されています。
ですので感性ではなく理性で動機を作っていきたいなら、まずは習慣・環境を変えていくことが最善策です。
たとえばESBIクワドラントのEにあたるような、サラリーマンで労働している人を自分のまわりにおかない、もしくは情報を遮断する。
かわりにネットビジネスで稼いでいる人たちに積極的に接していき、情報をとりいれるようにする。
そんなふうに環境を変えていくことが、必要です。
特に日本人の場合は「まわりにあわせたい」という社会的欲求が強いです。
出る杭はうたれる、あぶれものになるのが怖い、一人だけ稼ぐと叩かれる。
そういった圧力が、理性的な動機をつぶしていきます。
たとえば健康・美容分野の話になりますが、男性は筋トレはするのに顔に化粧水・保湿液をつけない人が多いいっぽうで、女性は顔に化粧水・保湿液はつけるのに筋トレをしない人が多い。
どちらもやれば人生のパフォーマンスは一気にあがるのですが、性別によって習慣がわかれているわけです。
これは「老化したくない」とか「健康でありたい」という欲求よりも、「まわりからあぶれたくない」という欲求が大きいためです。
特に女性は化粧水・保湿液をつけることが、日本では当たり前になっています。
だから自然と化粧水・保湿液をつけることが女性には習慣化されるし、それが特に「すごいこと」と言われることもありません。
ところが男性がそれをやると、一転して「意識が高い」と言われます。
これは現代の日本では、化粧水・保湿液の習慣がある男性が少ないからです。
もし男性・女性どちらにも筋トレや化粧水・保湿液の習慣があたりまえになれば、特にみんな意識することもなく、勝手に筋トレをして、化粧水・保湿液をつける生活をはじめるようになるでしょう。
実際「筋トレ文化」であるアメリカのロサンゼルスで筋トレをがんばっても、それが当たり前ですので、いちいちすごいと言われることはありません。
お金稼ぎも同じです。
まわりにアフィリエイトや投資をしている人しかいなくなれば、自分も自然とアフィリエイトや投資をやりだします。
「学歴をつんで、いい会社に入るのが唯一のお金稼ぎの方法」という考え方をぬけだすためには、自分の中にある「会社員=常識」という発想を壊してやる必要がある。
そのために、自分の環境から低賃金の会社員の存在を、排除していく必要があるのです。
こうして日々うけとっていく情報の下地を意識的に整えることで、内発的動機についても外発的動機についても、自然と感性ではなく理性で考えられるようになります。
あとは外発的動機を、内発的動機に推移させればOK。
いろんな手法がありますが、たとえば苦難をのりこえたあとに自分に報酬を与える手段があります。
わかりやすい例で言えば、いやいやながらも仕事・学校にいく。
それが終わったあとは帰宅して、適当にゲームをする。
嫌な仕事・学校が終わったあとにゲームという報酬を自分に与えることで、仕事・学校を自分に慣れさせていくやり方です。
やがて仕事・学校にいくことが習慣化して、快楽に感じることもあるでしょう。
効率的に稼げる手法であるアフィリエイトや投資に、これを応用していきます。
アフィリエイトであれば1日1記事しあげる、投資であれば毎日新しい分析手法を導入してみるなど、目標を設定して、目標を達成したときに自分に報酬を与えます。
嫌なことでもある程度つみかさねて習慣化していくと、やがて内発的動機になっていきます。
なぜならそれまでのつみかさねを無駄にしたくない、という感覚が生まれるためです。
たしかにこれを感性的な内発的動機で応用してしまうと、最初は好きだった仕事がやがて嫌いになったとき、「それでもこれまでの自分の人生のつみかさねを否定したくないから、この仕事をつづける」という悪手となります。
しかし理性的な内発的動機でしっかり応用するのであれば、お金を稼げるうえに自分の好きなこととして習慣化しやすいので、メリットしかありません。
やはり大きく稼ぎたいのであれば、お金を効率的に稼げることを徹底的に勉強・研究して、それをどんどん習慣化することで、好きになっていく訓練が大切です。
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まずは環境や習慣を理性的に操作して、感性的な判断をやめる。
そして効率的なお金稼ぎに対して外発的動機でエンジンをかけ、徐々にそれを内発的動機にシフトしていくのが、賢いです。
以上が「お金稼ぎでは外発的動機と内発的動機、どちらも必要になる」と私が考える理由です。
結局のところ感性的動機、理性的動機、外発的動機、内発的動機、そして後述の生理的動機についても、すべては人間の欲求ですので、関連性があるのです。
どれかひとつの欲求だけで動いているという人間はいません。
まずは誰しもが、低次元の欲求から行動をおこします。
そのメカニズムを、お金稼ぎのやる気にうまくつなげていくことが重要です。
なお、感性的動機が効率的なお金稼ぎにおいて悪手となる理由は、多くの「好きなこと」というのは、競争率が高いためです。
マジョリティである一般人の習慣・環境で、そのまま自我を形成してしまうと、ありふれた将来の夢しか持てません。
結果、供給過多となります。
ピーター・ドラッカーの「マネジメント」でもよく言われていることですが、「自分が何を売りたいか」ではなく「顧客は何を買いたいか」に焦点をあてないと、効率的なお金稼ぎはできません。
感性的な内発的動機で動く人たちは、しばしば顧客はなにを求めているかではなく、自分はなにをしたいかばかりに目がむきます。
お金稼ぎの初心者ほど、こうしたマーケットイン的な発想が重要です。
ネットビジネス、特にアフィリエイトやインフォプレナーなどの情報業は、内発的動機にむすびつけやすいです。
なぜならばネットビジネスをマーケティングの手法として使用することで、いろんなシナジー効果(相乗効果)を発揮するためです。
たとえば釣りが好きな人は、釣りをしているだけではまったくお金を稼げませんが、ブログで釣りのノウハウを書き、ファンを集めてオフ会を定期的にひらけば、そのオフ会を月額課金制にすることで、大きく稼ぐことができます。
趣味の分野でも月額課金のネットビジネスを使うことで、だいぶ稼げますので、効率的にお金を稼げる分野でこれをやれば、アフィリエイト広告やノウハウ紹介の情報商材の需要が高まり、さらに収益は倍増。
情報発信、すなわちインプット・アウトプットという作業は、やればやるほど専門性が強化され、習慣化によって内発的動機にもむすびつきやすく、超集中状態(ゾーン)にも入りやすいです。
なぜなら記事を書いたり、動画を作ったりという作業は、言うなれば作家の領域で、クリエイティブな稼ぎ方だからです。
ダニエル・ピンク氏が定義する「モチベーション3.0」にも純粋に該当することになり、人生のやりがいにつながります。
効率的なお金稼ぎを狙いながら内発的動機をエンジンにしていくなら、やはりネットビジネスの情報業はかかせません。
内発的動機の定義ですが、基本的には以下のことも言えます。
外発的動機 → 「●●が好き。なぜならば●●だから」と、それ以上に理由がある
内発的動機 → 「●●が好き」で終わり、それ以上に理由がない
たとえばサッカーが好きな人が「サッカーのどこが好き」と言われて「ボールが好き」と言うのも変です。
単純に「サッカー」というものすべてが好きなので、サッカーが好きなわけです。
同じようにお金稼ぎについても、それ自体が好きであるのなら、アフィリにしても投資にしても、効率的にお金を稼げることが、まるまる好きということになります。
実際日本で一番稼いでいる大富豪・孫正義氏も「お金稼ぎが好きだから」という内発的動機で、ずっとモチベーションを維持しています。
よく「お金稼ぎのために行動することはすべて外発的動機づけ」として処理してしまう人が多いのですが、やはりここも誤解が多いところで、お金稼ぎ自体も内発的動機にできる、ということは確認しておましょう。
外発的動機を応用すると、たとえばゲーム好きの子供にゲームをやめさせることができる、ということがよく言われます。
ゲームが好きな子供というのは、内発的動機で単にゲームが楽しいからゲームをやっている状態です。
正確には友達がやっていて話題を共有するためとか、ひまをつぶすためとか、そういった内発的動機が最初はきっかけで、手段としての外発的動機に、ゲームを使うわけです。
しかし熱中しているうちに、ゲームが手段から目的に変更され、はれて「ゲーム=内発的動機」となります。
これは前述した「外発的動機から内発的動機へのすりかえ」と、同じことです。
そこで今度は逆に、親が子供に毎日ゲームすることを義務づけ、効率的なゲーム攻略の方法を、毎日子供に報告させるようにする。
すると子供はゲームが嫌いになり、ゲームをやめることがあります。
これがよく言われる「外発的動機の強制で内発的動機をつぶす現象」です。
社会人になったあとでも同じような現象がおき、たとえば上司に知的好奇心をつぶされて、利益性の高い学習ばかり強制されると、結果的に会社全体の収益効率が落ちることがあります。
人間は面倒くさいもので、究極的には言われたこととは真逆の行動をとりたがります。
そして本当にやりたいことは、直接的に言葉で命令されたことよりも、周囲の環境・習慣などによる「暗示」で形成されることが多いです。
発展途上国の子供が勉強したがるのは、勉強する環境がそもそもなく、勉強に対して夢や楽しみがあるから。
それに対して先進国の子供があまり勉強をしたがらないのは、「義務教育」という形で、むしろ勉強を強制される環境だからです。
これでは勉強に夢も楽しみもいだけず、やる気がなくなっていくわけです。
いわゆる「希少性・限定性の原理」によって起きる心理傾向と言えます。
社会人になってから逆に「もっと勉強しておけばよかった」と感じるのも、この限定性の原理によるものです。
親があまりお金を稼げていないいっぽうで、親から「勉強しろ」「働け」と強制されまくっていると、子供は親のことを「説得力がない」と判断して嫌いになり、「将来は絶対に親のようにはならない」という反骨心を見出して、子供のころから、親を人生設計の参考にするのではなく、ネットを通してお金持ちや成功者のことを人生設計の参考にしていくケースもあります。
これは効率的なお金稼ぎをしていくうえでは、うまくエンジンがかかった形です。
人間は環境や対人関係に対して不満があると、そこからぬけだそうとします。
ですので家族仲や学校・会社での人間関係が悪いと、庶民の貧乏思考をぬけだすきっかけを作れます。
環境を変更することによって、それが暗示として機能する。
この原理を利用して、お金持ちになろうとしている人たちを自分の環境に配置する、もしくは成功者が発信する情報にふれまくることで、自分自身も成功者マインドに推移しやすくなります。
勉強を義務教育という形で強制すると、勉強をしない子供が多くなる。
かたやゲームの場合は、クラスメイトの友達はみんなゲームをしていて、ゲームに関する情報が自分のまわりにたくさんある状態。
しかし子供はゲーム自体を強制されているわけではありません。
それで子供は逆にゲームに興味を持ち、自分もやりたいと思い、ゲーム好きになっていきます。
なにごとも「情報を環境に配置はするが、強制をしない」という姿勢が、人間の最初のモチベをおこすうえでの、ひとつのテクニックとなります。
効率的なお金稼ぎについても言うまでもなく、アフィリや投資、転売を実際にやっている人にたくさんふれる、しかし強制されていないという状況を作ることで、自分も「やろう」という心理を意図的に作りだせます。
よくお金を満足するまで稼げるようになると、それ以上のモチベがわかない、という話があります。
確かにお金だけを目的にしていると、ある程度お金を稼げたあとに「目標達成」と自己判断して、それ以上活動しなくなります。
そしてまたお金がなくなり、危機的状況におちいったときには、ふたたびお金を稼ぎだします。
これは外発的動機や内発的動機以前の問題で、モチベーション1.0(生理的動機づけ)の領域です。
本来人間はそのように、おいつめられないとなかなか動くことができません。
ただしこれは結局のところ、贅沢な発想です。
よく考えてみればわかることですが、自分が満足するほどに稼げている状況というのは、そうそうありません。
たとえばアップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏が最後の言葉として、まさに「人生において十分なお金を稼げたら、あとはお金とは無関係なことを追い求めたほうが良い」と発言していますが、これもまた、実際に十分なお金を稼いだからこそ言えることです。
たしかに外発的動機だけで動いていたり、お金稼ぎという行動を内発的動機とひもづけできていなかったりすると、やがてこのようなことで悩むこともあります。
しかし大前提として、相当量のお金を稼いでいないと、実際にこのような心理状態におちいることはありません。
アブラハム・マズローが提唱した欲求5段階説のピラミッド同様、上位の欲求である内発的動機から人生設計しようとすると、なかなかうまくいきません。
アニメが好きだから声優やアニメーターになる。
バスケやサッカーが好きだからスポーツ選手になる。
人を救うのが好きだからボランティアをする。
これらの夢は、前述の「感性的な内発的動機」にあたりますので、効率的なお金稼ぎをするのであれば、排除しないといけない発想です。
それらの夢を目指すにしても、まずはしっかり生活に不自由しないレベルのお金を確保してからが、理想です。
あくまでこれらの夢(感性的な内発的動機)は「稼ぐ手段」ではなく「人生の趣味」であるということを、忘れないようにします。
現代であればアフィリやトレードなど、時代ごとに効率的な稼ぎ方というのが確実に存在しますが、そういった情報にふれずに一般的な生き方をしていると、上述の競争率の高い夢ばかりが環境に配置され、あまりお金を稼げない行動ばかりが、内発的動機としてひもづけられていきます。
マーケティング技術をしっかり磨かないかぎりは、これらのこと(プロダクトアウト的な稼ぎ方)には、手を出すべきではないのです。
「お金を稼ぎきったあとの虚しさ」という感覚自体がだいぶトンチンカンで、そもそも人間がお金を稼ごうとするのは、人生の選択肢をふやし、お金がないことによる悲惨な人生を回避するためです。
その悲惨な人生を想像できるなら「お金を稼ぎきった者の不幸」なんて、マシなもの。
お金を稼ぎきって不幸になるということは、結局のところお金でどれだけのことができるのか、お金がなければ自分はどうなっていたかを、しっかり想像できていないことの裏返しです。
本当にお金がありすぎてどうしようもないのなら、どこかに寄付でもしておけばいいだけのことです。
「お金を稼ぎすぎて、その先の人生目標がない」ということは、そのときになったら考えればいいことであって、少なくとも当ページを見ているみなさんは、いまはまだ悩む必要のないことです。
むしろこれらのことを「やっぱりお金なんて稼がないほうがいい」と言い訳する口実にしないよう、気をつけるべきでしょう。
直感にまかせた内発的動機は、だいたいが短期間のうちに終わります。
言ってみれば恋愛と同じで、「恋愛感情は最大3年間しか続かない」と心理学で言われるように、あるとき一気に冷めたりします。
恋愛感情がなくなったあとでも、相手とひきつづきおつきあいする気があれば、それは「愛」という内発的動機に変わりますが、冷めた夫婦関係につながったり、人生の足枷になることも多い。
「好き」という感情が永続する保証など、どこにもないわけです。
それと同じように、一度「この職がいい」と決めた稼ぎ方でも、そのうち冷めることがあります。
たとえば学生時代は教師になりたかった。
なのでそのための勉強をして大学まで進学して、資格をとった。
実際に教師になってみると、最初は刺激的だった。
しかし数年たつと「なにか違うな」とか「教師の収入じゃ満足できない。もっとお金がほしい」とか、感じるようになることもある。
ずっとその仕事が好きである保証など、どこにもないのです。
そしてたいしてその仕事が好きではなくなると、「いままで続けてきた仕事だから、その積み重ねをつぶすのはもったいない」という年功序列の発想に変わり、「自分はこの仕事が好きだから、まだこの仕事をつづけているのだ」と自分を無理やり説得・洗脳するような固定観念で、その仕事を惰性でつづけていくわけです。
気がついたときには、完全にお金を稼ぐためだけに労働している状態となっているでしょう。
なぜならその仕事をやめてしまったらお金が稼げなくなって、生活できなくなるからです。
皮肉なもので、そのことがまたさらに、その仕事に対する「好き」を消していってしまいます。
前述の、外発的動機が内発的動機をつぶす現象と同類のものと考えていいです。
将来の夢と稼ぐ行動を無理やり一緒くたにしてしまうと、稼ぐために将来の夢を利用することになり、それが夢に対する興ざめの原因となります。
そして一回仕事をやめることがあれば、あとは直感にまかせた単発的な内発的動機で、転職をくりかえすようになります。
恋愛でたとえれば、一回純愛で長年おつきあいしていたものの、結局は冷めて、あとはとっかえひっかえをくりかえしている状態と言えるでしょう。
学校教育ではよく「将来の夢を大切にしなさい」と教わりますが、将来の夢にはこうした危険性があります。
直感で決めていった内発的動機というのは、それ自体がだいぶ漠然としており、生活基盤の形成や人生設計においては、むしろ危険な要素となるのです。
むしろ「別にたいして夢なんてないけど、とりあえず将来お金稼ぎできないと困るし、適当に将来の夢を決めておこう」と、無理やり将来の夢をでっちあげている人も、多いのではないでしょうか?
そうした発想でいれば、進学する口実もできるし、世間からあぶれものになることもない。
この場合はそもそも「将来の夢」は内発的動機とすら言えず、「お金稼ぎのため」という外発的動機の手段だった、と言えます。
よく「外発的動機は長続きせず、内発的動機のほうが長続きする」と言う人が多いですが、実際はこのように、逆になることのほうが多いです。
「労働したくない」とか「自由な時間をふやしたい」とか、多くの内発的動機と関連づけのできる「効率的なお金稼ぎ」のほうが、長期的な動機としてはよっぽど成立します。
動機を長期的に継続させるなら、最初は「お金稼ぎのため」という明確な外発的動機で形成して、ネットビジネスなどに内発的動機を理性的にひもづけていくやり方のほうが、お金を効率的に稼げるうえに、やりがいも見出だせるでしょう。
好きなこと、ようするに感性的な内発的動機というのは、どんどん変わっていくのが当然です。
それはそれで大切にすべきでしょう。
しかしそのいっぽうで、効率的な稼ぎ方を理性的に内発的動機とひもづける作業も、忘れないようにすべきです。
将来の夢をそのままお金稼ぎのメインの手法にすると、それこそ外発的動機によって内発的動機がつぶされてしまうからです。
「好き」という感情にこだわりすぎて、逆に「好き」が固定観念化して、気づいたときには特に好きでもなんでもなかった、ということは往々にしてあります。
仕事のスキルは習慣化すればどんどん磨かれていきますが、習慣化しているものが「好きなもの」とは限らないわけです。
いっぽう好き嫌いに関係なく、効率的なお金稼ぎのスキルを習慣化することは、人生においては有意義です。
この習慣化が達成されれば、生活最低限レベルのお金が効率的に確保されますので、その片手間に感覚で選んだ内発的動機で行動していて、お金を稼げていなくてもまったく問題ありませんし、いざ飽きたときには、別の内発的動機に流れてもいいわけです。
そんなふうに、単発的な内発的動機をいくつもかなえてくれる効率的なお金稼ぎも、最初は外発的動機でやっていたものの、そのうち長期的な内発的動機にひもづいていくこともあるでしょう。
お金が実際に稼げているということは、それだけで大きなモチベーションになるものです。
中にはお金稼ぎ以外の目的で、本当に長続きする動機を持つ人もいますが、まず稀ですし、それで生計をたてれるかどうかも、極めて怪しくなります。
これは逆を言えば、じつはなにも趣味や夢のない人のほうが、大きくお金を稼ぎやすいということです。
人間の精神はもっとあやふやで、変幻自在。
本来であれば「無」に近いものです。
しかし「無」だからこそ、「自分の生命の存続」という絶対的な欲求がかかわってくる「お金稼ぎ」という長期的テーマに焦点をあわせたときには、「将来の夢」という余計な雑念にまどわされず、ネットビジネスなどの効率的にお金を稼げる手法に、いくらでも時間をそそぐことができます。
そして習慣化によって内発的動機を理性的につみあげれば、そこでいくらでも創造性を発揮できるし、お金を稼ぐことが好きにもなってくるでしょう。
結果として「将来の夢」という足枷はなくなり、はれて経済的・精神的自由を手にいれることもできるわけです。
<効率的なお金稼ぎにおけるやる気の理想的推移>
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多くの自己啓発系のセミナーや本で語られているのは、もっぱら4番目のことです。
だいたいが1~3をすっとばして話をすすめていますので、その点は注意しないといけません。
多くのセミナー・本の言っていることは究極的には正しいわけですが、やはり言葉たらずな部分があることは否定できません。
それによって閲覧者は誤解し、人生がめちゃくちゃになることもあります。
識者ほど内発的動機、外発的動機という単語に、いろんな意味をふくませすぎており、そのことが「動機」に対する世間の認識を、複雑化させている印象もあります。
たとえば内発的動機(モチベーション3.0)であれば「好きなことをやらないといけない」「創造的でなければいけない」「お金を求めてはいけない」「他者貢献的でなければいけない」などです。
これらの意味に、あまり惑わされすぎないようにしましょう。
このような背景から、当サイトでもやはり「外発的動機と内発的動機、いずれも重要」という言い方しか、することができません。
とにかく「好き=正義」とする風習がありますが、自分の力でなりあがった富裕層ほど、そうした感性的な右脳よりも、理性的な左脳の重要性を理解しています。
よほどの天才でないかぎり、結果的にお金を効率的に大きく稼ぎやすいのは、感性ではなく理性によって人生選択をおこなった人です。
凡人ほど、直感にまかせた内発的動機で動くのは悪手。
理性によって内発的動機を、構築していかないといけません。
なお人間のモチベーションを考えるとき、よく外発的動機と内発的動機に視点がいきがちですが、それらよりも強い動機である「生理的動機」をうまく使うと、さらに自分の行動を操作しやすいです。
生理的動機づけ → 死や危機を回避するためにお金を稼ぐ(モチベーション1.0)
食欲、睡眠欲、性欲などの生理的動機は、エネルギーとしては非常に大きいです。
これらのエネルギーをアフィリ、デイトレ、転売などの効率的に稼げるネットビジネスにうまく流せると、すさまじい成果につながります。
なお生理的動機や外発的動機もしっかり持つべきですが、普段それらは秘めておくのが、うまいやり方です。
これは単純に「お金がほしい」とばかり顧客に言っている商売人からは、顧客が逃げていってしまうためです。
お金を稼ぐ以上、他者貢献的な内発的動機をもって商売をすることが大切なのは、言うまでもありません。
顧客の利益を考えることが、そのまま報酬につながります。
生理的動機の詳細については「お金稼ぎのモチベをあげる9つの手法」のページで、紹介しています。
内発的動機(モチベーション3.0)という概念は、「お金という概念がこの世から消えたら、他人から援助をうけられるのはどういう人か」という基準で考えると、非常に得られるものが多いです。
たしかにお金が意味をなさない世界では、単純にモチベーション3.0メインの精神でうごいていたほうが、いろんな人から助けられる。
それこそお金にならないボランティアという行為も、じつに活きてくるでしょう。
しかし21世紀の現代では、お金という概念が世界を支配している状況であることは、しっかり認識しないといけません。
お金が強い影響力を持っているかぎり、生きていくうえでは内発的動機以外にも、生理的動機や外発的動機をエンジンにしていくことが大切です。
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