社会心理学やマーケティングの世界では、「イノベーター理論」とよばれる概念があります。
新しい商品や新しい生き方、そして新しい情報。
そんな新しい文化が世界に登場したとき、その文化がどのように人々にとりいれられていくのか。
その様子を説明しているのが、この理論です。
新しい文化を積極的にとりいれていく人のことを、特にイノベーターと言います。
この理論は、お金稼ぎにおいてもだいぶ重要な概念ですので、今回記事にしてご紹介いたします。
イノベーター理論では、人間を以下の5つに分類。
イノベーター(全体の2.5%)
アーリーアダプター(全体の13.5%)
アーリーマジョリティ(全体の34%)
レイトマジョリティ(全体の34%)
ラガード(全体の16%)
この中でも、新しい文化をひろめていくタイプの人々が、イノベーターとアーリーアダプター。
逆にひろめられた新しい文化をうけていくのが、アーリーマジョリティとレイトマジョリティとなります。
文化にはもちろん、お金稼ぎやライフスタイルも含まれます。
なので新しいお金稼ぎや生き方が流通したとき、いちはやく順応できるのがイノベーターとアーリーアダプター。
あとから順応していくのが、アーリーマジョリティとレイトマジョリティとなります。
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結論から言ってしまうと、お金稼ぎにおいて莫大な成果を築きたいなら、イノベーターかアーリーアダプターになっておかないと、難しいものがあります。
ひとつずつ見ていきましょう。
目次
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お金と時間がありあまっており、お金稼ぎにおいて、どちらもある程度犠牲にできるほど人生に余裕のある人々です。
たとえばマルチレベルマーケティング、tsu(スー)、暗号通貨など、世の中に新しい稼ぎ方がでたときには、すぐとびついています。
リスクをとりまくっており、ときには失敗することもあります。
しかし成功したときには、その失敗を補うほどの大金を稼ぎますので、長期的には一番稼げる層と言えます。
ビットコイン(BTC)などの暗号通貨で一攫千金できた人は、だいたいこの層です。
2017年4月では1BTC=15万円程度だったのが、2017年9月では1BTC=55万円程度まで上昇。
15万円投資していた人は、5か月程度で40万円を稼ぎだしています。
かたや稼げるSNSとして一時期はやったtsu(スー)は、まさにイノベーターが率先して紹介していったSNSでしたが、現在は崩壊しています。
このように「はずれ」が多いのも、イノベーターの特色です。
一般人と比較すると、あきらかに安定よりも刺激を求めるタイプです。
お金と時間がそこそこあり、実益性や前例を考慮したのちに新手法を試す人々です。
具体的に言えばネットビジネスで、アフィリエイト、転売、トレードといった類のものです。
当サイト管理人も、このアーリーアダプターのカテゴリーが一番しっくりくるでしょう。
イノベーターがおこなう稼ぎ方ほど世間から怪しまれてはいないが、まだやはり、完全には怪しさをぬぐえない稼ぎ方。
アーリーアダプターは、そんなものを中心に手をつけています。
いわゆるオピニオンリーダーとなることが多く、ある集団に属するいっぽうで、上層のイノベーターや富裕層集団とのコネクションがあり、そこから情報を仕入れて、自分の属する集団へと情報を配信します。
アフィリエイトやインフォプレナーで情報業をやっている人は、必然的にオピニオンリーダーであることが求められます。
会社がまだ流行していない情報や商品を世間にはやらせたいとき、大多数のアーリーマジョリティやレイトマジョリティによびかけるため、情報拡散力の高いオピニオンリーダーに、アフィリエイト広告をだすわけです。
年収数億円をこえる富裕層でありながらも遊び人、というタイプの人種が一番多いのも、このアーリーアダプターです。
アーリーアダプターがアフィリエイトをやっている場合は、クロージング型のサイトアフィリで、目立たずに不労所得を形成していることが多いです。
新しい情報・商品をオススメするさいには、明確なメリットや理由をつけて、マジョリティに紹介します。
その他、不動産投資をやっていることも多いです。
かたやイノベーターの場合は、どちらかというと「仕事命」という人がわりと多く、お金がありながらも質素な生活をしていることが多いです。
またアーリーアダプターと比較して、イノベーターは有名人が多いです。
アフィリエイトをやっている場合はブランディング型のアフィリエイトで、ブログやメルマガ配信を毎日やっています。
新しい情報・商品を紹介するさいは、有名というだけで流行らすことができるので、特にメリットや理由を説明する必要はありません。
オピニオンリーダーであるアーリーアダプターの情報をうけて、その文化を実践する大衆層です。
ここからようやく「情報の怪しさ」というのがぬぐわれ、消えない文化となります。
簡単な例をあげれば、流行に敏感な女子高生が該当します。
アイフォンで新しい機種がでれば、たちまちそれを使用。
2010年代のお金稼ぎでいえば、投資信託を使った長期の資産運用などが該当するでしょう。
デイトレードやスイングトレードなど短期の資産運用は、まだ世間からは怪しまれています。
2000年代であれば、長期の資産運用すら怪しまれ、銀行の定期預金や保険ににげる人々が多かったです。
逆にイノベーターやアーリーアダプターは、いまとなっては銀行預金や保険のほうを怪しみます。
アーリーマジョリティはいわゆる庶民思考で、「学畜・社畜」とよばれる人が多くなります。
ただし学畜・社畜の中ではうまくたちまわっており、ネット副業をやっていることも多いです。
この層で扱われる情報・商品は、怪しさこそ消えますが、かわりにお金を稼げる要素が、グンとへっていきます。
アーリーマジョリティの情報をうけて、ようやくその文化を実践する層です。
いわゆる「情弱」が多い層となります。
アーリーマジョリティに若い年齢層が多いのに対し、レイトマジョリティからは老年層も際立ちます。
そもそも、新しいお金稼ぎを実践するような脳構造をしていないことが多いです。
学畜・社畜の中でも最下層にいることが多く、幸薄い感触がぬぐえません。
月収10万円以下の生活に順応しており、最悪、パソコンやスマホを持っておらず、インターネットを使えない人も、この層にはいます。
頑固者が多く、イノベーターやアーリーアダプターのような人生よりも、後述のラガードのような人生に憧れる人も多いです。
安定を求める女性にも、多いと言えそうです。
傾向として、小心者の多い層と言えるでしょう。
新しい情報が流通しても、いっさいうけつけない層です。
頑固者や、いわゆる「老害」とよばれる人が多いのもこの層ですが、一見、社会的に見栄えのよい「エセ成功者」というのも、この層に多いです。
エセ成功者は、基本的に学歴至上主義の安定思考。
その学歴を使って、政治家、公務員、教師、医者、弁護士、外資、銀行づとめなど、伝統的な生き方をしている人が多いです。
いっさいリスクをとらない人々で、時間に余裕のない、年収数千万円程度の小金持ちが多いです。
いわゆる「モチベーション2.0」の世界。(詳細はモチベーション3.0の記事)
また、ありていに言ってしまえば、発想が昭和。
日本が伝統的に「良し」とするレールを順調に走ってきた人たちの、成れの果てです。
勘違いが多くなるのも、この層。
アーリーアダプターの富裕層と比較したとき、たいしてお金を稼げていないにもかかわらず、自分の年収を誇示する「高飛車」が多いのも、この層の特色です。
年収数億円をこえる真の富裕層へと自力でなりあがった、新世代の成功者であるイノベーター・アーリーアダプターに対しては偏見的。
そもそも自分たちラガードよりも、お金や時間がありあまっている存在に対して、無知であることが多いです。
進学先として東京大学や京都大学が話題にあがるいっぽうで、ロスチャイルド家のような真の富裕層や王侯貴族がかよう「ル・ロゼ学院」などのボーディングスクールが話題にあがらないのも、特色のひとつ。
ステレオタイプの学歴社会にもまれて、東大・京大・早慶MARCHなどの入学をはたした子供ほど、こうした生き方のドツボにはまります。
また親子仲がよかったり、親に服従している子供にも多いと言えます。
ラガードは基本的に、自分が幸せになることよりも、見栄や世間体のほうを重視しますので、お金稼ぎについても、その人生観が強く反映されます。
高学歴の場合、なにかにつけて学歴を使用して物事を有利にはこぼうとしますので、視野が狭くなり、アーリーアダプターとくらべて、上述のような公務員至上主義の、非効率的なお金稼ぎばかりやっていることが多いです。
まわりの人(マジョリティ・ラガード)も「せっかくいい大学に入ったのだから、その学歴を活かせるよう、いい会社に就職しなさい」と言ってくることが多いので、余計に負のスパイラルにおちいります。
そのため、高学歴出身のアーリーアダプターは少数派。
学歴や資格は、お金を稼ぐうえでは世間を信用させるためのブランドとして使えますが、だいたいの高学歴は世間体を気にするあまり、その学歴が逆に足枷になり、人生を自由に選べなくなるわけです。
学歴を利用するのではなく、学歴にのみこまれている人が多いのが、現代の日本社会の特徴です。
率直に言ってしまうと「国数英理社の勉強ができるだけで、お金稼ぎや時間確保など、生きるうえにおいては頭がよくない」という人々。
こうした生き方をする男性にくっつく女性も、いわゆる昭和の「専業主婦」思考なので依存的。
自分自身で収益をえる手法がないので、男性のごきげんとりに専念していて、精神的自由がありません。
彼氏・旦那の年収・容姿や、旅行先の食事・ホテルをこわだかに自慢する「マウンティング」とよばれる行為を、ツイッターなどのSNS上で延々とおこなうのも、基本的にはこの女性たちです。
自分に自信がないため、相手の男性や高級感のある物品を使って、自分をもちあげようとします。
特筆すべきは、こうしたラガードとよばれる層は、多かれ少なかれ一般大衆からのウケはいいことです。
なぜなら日本の大衆文化では、こうしたことが「常識的」であり「無難」であり、そして「立派」とされるためです。
ラガードは「立派ですね」と世間から言われることで、安心するわけです。
権威性のある学歴や職種を使って、従来から「良し」とされるノーリスクのライフスタイルをまっとうしますので、マジョリティから怪しまれるということが、まずありません。
世間体を重視する日本人の特質上、当分はもちあげられつづける生き様と言えるでしょう。
しかし結局はなにごともリスク&リターンで、こうした生き方をしているかぎり、新世代のアーリーアダプター以上の大金を稼いだり、自由な時間を確保することは、難しいです。
資産運用でも、すでに完成してしまった先進国の株に投資してもあまり稼げず、「怪しい」と言われる新興の東南アジア諸国に投資した人が富裕層になっていることを見れば、一目瞭然。
同じように、ラガードの「まったく怪しくない生き様」というのは、言いかえてしまえば爛熟した状態ですから、あとはもう崩壊以外にはありません。
「高学歴を形成し、公務員や外資・銀行につとめる」という人生は、日本の一般人の誰もが理想として憧れ、達成したいと願うものです。
なので必然的に代替がきくコモディティ人材となりがちで、競争率が高くなります。
その結果、雇用主である国や会社は、そういった人たちの給料をどんどんへらしていくわけです。
お金稼ぎのレベルがアーリーアダプター以下になるのはもちろん、人生の幸福度については、もはやアーリーマジョリティ以下になってしまうのが、ラガードの命運です。
2015年に東大卒で電通に入社した女子が自殺した事件がありましたが、あれは典型と言えるでしょう。
お金稼ぎにおけるラガード最大の失態は、総人口のごく一部の富裕層からのお墨付きや評価をもらうよりも、貧乏の多い一般人からのお墨付きや評価に、依存してしまっていることです。
一般人の評価をえようとして世間体をとりつくろっても、結局貧乏人サイドの人格が形成されるだけで、実質的な価値提供能力が身につきませんので、大きくお金を稼ぐことができません。
富裕層(イノベーター・アーリーアダプター)と一般人(マジョリティ・ラガード)の価値観は、しばしば対立することを忘れないようにします。
こんなふうにして見てみると、ラガードは現代日本の負のエネルギーの根源といっても過言ではありませんが、これから大きくお金を稼いだり自由な時間を作りたいという人からすれば、こうしたラガードの存在はありがたいわけです。
なぜならマジョリティがラガードに視線を奪われているすきに、アフィリエイトやデイトレードといった世間から「怪しい」とされる稼ぎ方をすることで、すばやく富裕層サイドのアーリーアダプターになることができるからです。
旧体制的な権威主義のラガードは、新しい富裕層をうみだすための必要悪として、重要な役割をはたしているのも事実でしょう。
日本人の価値観の変遷はきわめて遅いですので、みんなより少し先に行動するだけで、すばやく成功を手にすることができます。
将来成功したい人にとっては、それが日本にいることの最大の武器となりますので、有効活用しない手はありません。
そんなこんなで5つの人種を見てきましたが、イノベーター理論から学べるお金稼ぎの重要なマインドは、「一般人が着手していない段階から、そのお金稼ぎノウハウをどんどん実行していけ」ということです。
アーリーアダプターとアーリーマジョリティのあいだにはキャズム(溝)があると言われ、価値観が大きく異なりますが、その価値観の違いを簡単に説明してしまうと「怪しさをうけいれられるか」という一点につきるのです。
大きくお金を稼げて、自由な時間を確保できる人生は、ラガードのように「立派」とは言われないことが多いですが、お金を稼ぐうえでは、それが極めて正しいです。
実際に富裕層になっていった少数の人たちの評価やお墨付きをもらうのが正しいのであり、旧世代的な発想をしがちなマジョリティの評価やお墨付きは、お金稼ぎにおいてはいりません。
このマインドブロックをクリアできた人だけが、ビットコインが「怪しい」と言われて安いうちに投資して、あとで大きく稼ぐことができていますし、アフィリエイトやデイトレードに対しても、積極的にとりくんでいます。
そのようにして「怪しまれているからこそ稼げる、まだみんなが着手していないからこそ稼げる」という「先行者特典」があるのが、お金稼ぎの基本です。
これが人類のうち16%をしめるイノベーターかアーリーアダプターに入っておかないと、大きくお金を稼ぐことができない最大の理由です。
ようするに、大多数の一般人と同じ発想や行動をしているかぎり、大金を稼ぐことはできないということです。
また、もしアーリーマジョリティの大多数が、アーリーアダプターがやっているお金稼ぎの方法を模倣し、その稼ぎ方が一般化したら、アーリーアダプターはさらに新しい、そして怪しい稼ぎ方に手をつけていきます。
一歩先に進むことはもちろん、変化に順応できない人は、なかなかアーリーアダプターになることができません。
<一般人がアーリーアダプターに推移するための5つの掟>
怪しさをうけいれられる精神をもつ
世間体や家族の評価にとらわれない(ドリームキラーの排除)
みんながやっていないうちにやる(人の行く裏に道あり花の山)
常に一歩先へと、変化しつづける
多数の貧乏層ではなく、少数の成功者の評価やお墨付きを参考にする
「怪しさ」というものは、つねに変わっていきます。
マジョリティレベルまでその文化が浸透したとき、その文化はもう一般化しており「怪しくない」と言うことができます。
そしてお金を大きく稼ぐには、一般的ではないことをする必要がある。
「一般的ではない=稼げる」、そして「一般化する=怪しくない」ということは、「怪しい=稼げる」ということ。
怪しさなしに、大金を稼ぐことは難しいわけです。
年収1億円未満の人生で満足できるのであれば、いまのところはラガードにおける伝統的な高学歴主義の稼ぎ方・人生観でも、まかりとおるでしょう。
しかし長期的に考えたとき、政治家、公務員といった職種は、アーリーアダプター系列の富裕層からの税収で形成された既得権益に依存していますので、ジリ貧。
賢いイノベーターやアーリーアダプターは国外に移住していますので、ラガードの既得権益を支える柱が、どんどんなくなります。
また教師、医者、弁護士、その他モチベーション2.0ベースの高給取り外資にしても、結局ESBIクワドラントのE(労働層)に該当するため、マジョリティからのウケの良さや、ほどほどの年収である数千万円とひきかえに、大幅に自由な時間が失われます。
弁護士や医者が大量に時間をかけて働いている中、年収数億円以上をまったく働かずに稼いでいるアフィリエイターや投資家がたくさんいるということは、強く認識しておくべきでしょう。
当記事ではラガードをだいぶ批判的に見てきましたが、当サイト管理人は、無論政治家、公務員、教師、医者、弁護士といったラガードの生き様を、否定しているわけではありません。
単純にお金稼ぎや自由な時間の確保という観点においては非効率的で、オススメできるものではない、という話です。
人生において何を求めるかで、稼ぎ方はもちろん生き様も変わっていきます。
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ここでもお金稼ぎの基本マインドである「稼ぎたいなら世間体のいいことや好きなことではなく、稼げることをやるべし」という話が反映されてきます。
あくまでお金稼ぎの効率自体は、ラガードよりもイノベーターやアーリーアダプターのほうが良いということは、肝に銘じるべきでしょう。
富裕層レベルでお金を稼ぐ方法を誰かから学ぶ場合も、マジョリティ・ラガードの意見は無視して、アーリーアダプター・イノベーターから学ぶのが、オススメとなります。
将来の夢や好きなことで仕事をしたい人も、結局は最初にアーリーアダプターの効率的な稼ぎ方をして収益源を確保することで、いざその将来の夢や好きなことでの仕事がうまくいかなかったときには、退避することができます。
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