アル・ゴア副大統領のスピーチライターとして有名な作家、ダニエル・ピンク氏が「モチベーション3.0」という概念をうみだして以来、やる気には、大きくわけて3種類あると言われています。
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かつてアブラハム・マズローが提唱した欲求階層ピラミッドなんてものがありますが、その応用となります。
もちろん、この3つの中でもっとも優れたモチベーションは、3.0です。
これらのモチベーションを現代の経済活動におきかえると、1.0であれば、やりたくもない労働を「生活のため」という理由だけでおこないます。
多くの人が、ここに該当するでしょう。
いわゆる社畜と呼ばれるサラリーマン・フリーターに多く、年収300万円未満で、生活に自由がありません。
お金と時間がほぼ等価交換化しており、彼らの人生には「時給1000円・月収20万円」という形で、値札がついています。
2.0になると成果主義的なエリートマンが多く、年収1000万円など、うけとれるお金は多い状態です。
そのかわり、時間的な余裕はありません。
知的労働や専門職となりますから、一人がぬけただけで、会社全体の生産活動が機能しなくなるためです。
3.0では、ダニエル・ピンク氏や与沢翼氏の提唱する、いわゆる「フリーエージェント」と呼ばれる存在が多いです。
時間にもお金にも、余裕があります。
ネットビジネスや投資、起業、作家業、その他芸術活動によって「働く時間が少なくなっても収入が大きくなる」という構造を、作りあげているわけです。
時間 | お金 | 経済活動の種類 | |
---|---|---|---|
1.0 | ない | ない | 肉体労働 |
2.0 | ない | ある | 知的労働(左脳) |
3.0 | ある | ある | 芸術活動(右脳) |
20世紀では2.0のスタイルでも通用していましたが、21世紀からは3.0のスタイルでないと、お金を稼げないのはもちろん、人生そのものがうまくいかなくなる、というのが定説です。
なぜかと言えば「人間はボーナスや報酬を目的にすると、良いパフォーマンスをうみだすことができない」ということが、科学的に発見されたためですね。
意外と思われるかもしれませんが、このことは何度も実験をくりかえして、証明されています。
依頼主・雇用主側からすれば、成果をのばすために報酬を与えるのに、この報酬というのが、まったくの逆効果になってしまうわけです。
たとえば親が子供の成績をよくするため、「次の学校のテストで90点以上とれたらゲームを買ってあげよう」と言うのは、アウトです。
特に発想力が試される理系科目では、うまくいかないと言っていい。
報酬自体が行動の目的になってしまうので、結局、勉強そのものが視界に入らず、思考力が低下します。
なにより報酬がえられた途端、それ以降の勉強は、まったく手付かずになってしまいますね。
勉強する内容そのものが好きだから勉強をするという3.0の土台(視野が広い)と、報酬があるから勉強をするという2.0の土台(視野が狭い)では、全然成果が違ってくるわけです。
新しい価値のあることを創造的に作りあげるということは、視野を広くしなければ、なしとげられません。
20世紀従来の、左脳しか使わない単純作業であれば、このアメとムチ形式のモチベーション2.0でも通用しました。
しかし21世紀以降はこうしたルーチンワークというのは、安い人件費で雇える発展途上国の労働者で、代替できます。
なにより文明発展によって、どんどんパソコンや機械によるオートメーション化もしていきます。
つまり人間でなくても、可能な作業になっていくわけです。
そんな作業では今後、お金が稼げなくなっていくのは当然です。
なので21世紀以降、みなさんに求められるのは自分にしかできないこと、すなわちクリエイティブな右脳的活動になっていきます。
いわば代替不可能な自己という存在のプロデュースこそが、テーマなわけです。
そして右脳の成長は、モチベーション3.0でしか構築していくことができません。
つまり、趣味や遊びなど、自分の好きなことを好奇心で自主的にやっている人。
自分が成長することに、大きな喜びを感じる人。
他人からの報酬(外的動機づけ)よりも、自分の中にある情熱(内的動機づけ)で動いている人。
こうした人たちが、今後はオンリーワンの価値ある存在として、自身を創造的にプロデュースして、成功していきます。
とは言え、いきなりモチベーション3.0で生活していく、というのは、多くの日本人にとっては現実的に無理でしょう。
ただ好きなことをやっているだけで生活がなりたつのであれば、みんな真っ先にそうしています。
そうするだけでは生活がなりたたないから、みんな苦労しているわけです。
アニメやゲームにはまっているオタクと呼ばれる人々が、結局は20代・30代になってもフリーターでバイトをし、稼いだお金を貯金もせず、すべてアニメグッズやスマートフォンのソーシャルゲームに刹那的に費やしているのを見ていると、それはとてもよくわかることです。
勘違いしてはいけないのが、そのひとつの好きなことを、しっかりつきつめれるかどうか。
そしてそのことが、他人の役に立っているかどうか、ということなのです。
中途半端でホスピタリティーもない人というのは、やはりどれだけ好きなことをやっていても、うまくはいきません。
ゲームをしているだけでは稼げないのは、いい例ですね。
ただし、そこから発展してゲームの攻略サイトを作る、などをすれば、人が集まってきますから、お金に変えていく方法はあるわけです。
結局のところ現代において、3.0ベースで好きなことをしているだけで、誰でも稼げるようになったのは、インターネットのおかげです。
自分の好きなことをつきつめるスタイルを、インターネット上で多くの人に見せていく。
そして人々に、夢や希望を持たせる。
そのこと自体には、価値があるわけです。
だからこそ、お金の流れも自然と生まれます。
ただこうしたことをするための地盤として、自分のメディア(ウェブサイト、ブログ、フェイスブック、ユーチューブなど)を育てる必要がありますので、それなりの時間がかかる、ということなんですね。
ひとつの長編小説が、数日程度では書きあがらないことと同じです。
モチベーション3.0で言われる創造性というのは、自由な時間からしか生まれません。
現在多くの日本の会社が赤字なのも、いまだこうした自分が好きにしていい時間というのを社員に与えず、旧時代のアメとムチのモチベーション2.0経営を、くりかえしているためです。
その一方で3.0に基づいた会社、すなわち社員に自由時間を与えていたり、そもそも出勤自体がない会社というのは、クリエイティブな活動をしていることが多く、話題になって成功しています。
こうした背景からも現代の日本では、時間確保という点において3.0を人生の軸にすることには、やはり一定の困難さがあるのです。
そして1.0や2.0のモチベーションも、人間であるかぎり、完全に否定できるものではありません。
たとえば私にだって、1.0や2.0の気持ちはあります。
私自身も生理的な生存欲求や危険回避欲求は、誰よりも高いと自負していますし、やはり最初はお金を稼ぎたいと思ったからこそ「ネットでお金を稼ぐ」というテーマで、当サイトを作ったわけです。
そのことに、違いはありません。
ですので最初は1.0や2.0からはじまっていても、全然いい。
そう私は思っています。
ただ、まったくモチベーション3.0が混じってこないというのも、大問題なんですね。
私ももともとは作家志向ですので、創造的な活動には、だいぶこだわりがあります。
当サイトの記事を作るときも、それこそ小説の文章を書くような真剣さで、ひとつひとつ丁寧に作りあげています。
2.0ベースで「自分が稼ぐためのサイト」を作るというよりも、3.0ベースで「たったひとつの芸術品のようなサイト」を作りたいわけです。
そしてネットのお金稼ぎに対して皆さんがイメージするような怪しさを払拭して、ネットでお金を稼ぐことの素晴らしさを、皆さんに正しく伝えたい。
そんな気持ちで各記事を作っているからこそ、ここまで稼げるようになったのだとも思っています。
そんなわけですからモチベーションについては、最初は1.0や2.0が軸であったとしても、最終的には1.0や2.0をサイドへと持っていき、3.0を主軸にしていく、ということが肝心なのです。
そうでなければ成功したとしても、その成功は短期的なものであり、長続きする成功には、絶対なりえません。
アフィリエイトでも、3.0の考え方は重要です。
というのも、アフィリエイトも文字通り「成功報酬型」ですから、発想自体が2.0をベースとしているのです。
だから「アフィリエイト」という言葉を意識しすぎて、お金を稼ぐ目的でサイト運営しようとすればするほど、稼げなくなっていく。
アフィリエイターのうち稼げている人が全体の1%以下なんて言われるのは、このためです。
そうした意味でも、自サイトでプロフィールのページを作っている人は、今後はアフィリエイターを自称するより、自分の好きなことや趣味、専門分野のほうを重点的に書いていくことのほうが、オススメと言えます。
(どうにも最近はアフィリエイターを自称している人ほど、稼げていない傾向です)
「最初は広告をのせるな」とまでは言いませんが、広告をまったくのせずに、とにかく他人の役に立つ情報を、自分の知的好奇心を満たしながら、生き生きと発信していく人のサイトというのは、自然とアクセス数がのびていきます。
正直広告をはるのは、サイトが人気になったあとでも全然いいわけです。
アフィリエイトも含めて、今後情報起業系というのは、いわゆる作家・アーティストになる勢いでやらないと、大きく稼ぐことはできないでしょう。
自分の好きな文章・動画を芸術的に作成していき、ブランドを作って、みんなに夢や希望を与える。
自分自身がみんなの希望になるような勢いで、毎日笑顔で活動していく。
そんなスタイルをみんなに見せていける人は、オンリーワンの価値を提供できますし、やはり人気になって、お金を稼ぐこともできます。
よく考えてみれば、嫌々で仕事をやっている人を見て、人々があこがれを抱かないのは、当たり前なことです。
現実のつらさや厳しさばかり目撃するだけで、人生に希望が持てなくなる。
そんなネガティブな螺旋階段を他人にも伝染させてしまう人は、やはりお金を大きく稼ぐことはできないのです。
<モチベーション3.0を軸にするための人生の手順・まとめ>
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「好きなことをして、そのことで他人の役にたち、マネタイズもできる」という3.0ベースのライフスタイルを目的としつつも、とりあえずは、1.0や2.0のモチベーションを手段として使うことが、現状の皆さんにとっては現実的でしょう。
モチベーション3.0がともなった活動を、少しずつでもいいから、日々の生活へとくみこんでいく。
そして最終的には、3.0を軸にした人生を設計していってください。
もちろん3.0のスタイルを、全開でとりいれることのできる時間的余裕があるなら、最初からそれでいくにこしたことはありません。
時間的余裕という意味では、俗にニート・フリーターと呼ばれる存在も、案外馬鹿にはできないものなのです。
モチベーションの軸が1.0か2.0か3.0かの違いだけで、作業量が同じでも、まったく成果は異なってきます。
いますぐ3.0を軸にできない人も、3.0を軸にしたほうが人生はうまくいく。
そのことを知っているだけでも、全然今後の生き方は、変わっていきます。
ぜひ、覚えておいてくださいね。
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