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指数とはなにか?
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指数(インデックス)にもいろいろ意味がありますが、投資においては、複数の商品・会社の価格(株価・時価総額など)を統合したり、平均化した数字のことを意味します。

たとえば代表的な指数である日経平均株価であれば、日本で上場している会社の中でも重要な225社の合計株価を、225で割って平均した数字がでてきます。(実際の計算はもっと複雑です)

もちろん、指数は経済の状況によって、毎日変わっていきます。


いろんな指数があり、日本経済だけをまとめた指数、アメリカ経済だけをまとめた指数、世界経済全体をまとめた指数といった、地域・国の場所ごとに区切った指数、あるいは債券や不動産といった、特定商品のカテゴリーごとにまとめた指数もあります。


指数によってなにがわかるかというと、単純にその地域・ジャンルの経済活動が、全体的にうまくいっているかどうかがわかります。

個別に株や債券を買うという場合には、指数はそこまで気にする要素ではなく、参考にする程度です。

しかし投資信託ETFなどで分散投資をおこなっている人は、実質的に指数そのものに対して投資をすることが多いですので、影響を大きくうけます。

ようするに指数があがれば儲かりますし、逆に指数がさがれば損をする、というわけです。

投資される対象の指数のことをベンチマークといいます)


以下、投資信託やETFに投資するうえで重要となる指数を、まとめておきます。


目次
  1. TOPIX

  2. 日経平均株価

  3. NOMURA-BPI

  1. MSCI

  2. FTSE

  3. S&P

  4. シティグループ世界国債インデックス


抑えておくべき日本国内の指数


日本国内の指数であれば、TOPIXと日経平均株価がやはり基本です。

TOPIXと日経平均株価を見ることで、日本株が全体的に良好かどうかがわかります。


(1)TOPIX


TOPIX(Tokyo Stock Price Index)は東証株価指数のことで、簡単に言えば、東証一部全体の価値(値段)です。

株を発行している国内の株式会社の中でも、エリート会社だけが上場できる「東証一部」という市場(証券取引所)があります。

ここに上場しているすべての会社の株価の時価総額を、TOPIXでは算出しています。(およそ1700社)

時価総額というのは株価に発行株数をかけたもので、その会社の値段そのものと考えてOKです。

すべての会社の時価総額を合計したあと、会社の合計数で割って指数をだします。


1968年1月4日の東証一部の時価総額(およそ8兆6020億5695万円)を、基準にしており、これを100として指数化。

以降毎日東証一部の時価総額が、指数をとおして発表されています。

ここ10年間では指数800~1800を上下に推移しており、2014年時点ではだいたい1200程度で、のぼり気味です。


(2)日経平均株価


日経平均株価(日経225・日経ダウ)は、上述の東証一部1700社の中でもさらに優秀な225社にかぎって、株価の平均を算出したものです。

国内でもエリート中のエリートの会社の業績を算出したものが、日経平均株価と考えてOKです。

代表的な会社にはトヨタNTTなどがあります。

こちらは株価そのものが対象なので、TOPIXとは違って、円で表示されます。

この形式を「株価平均型株価指数」と言います。

逆にTOPIXのように基準日を100と定めるような指数を、「時価総額加重平均型株価指数」と言います。


ここ10年間は8000円~1万8000円を上下に推移、2014年時点ではだいたい1万4000円前後で、のぼり気味です。

当然ですが、連動対象がほぼTOPIXと同じになる以上、似た動き(チャート)になります。


日経平均・トピックス、どちらも2008年に頂点の1万8000円(指数1800)から、一気に底辺の8000円(指数800)まで転落しているのが特徴的です。

これはいわゆるサブプライムローン問題や、リーマンショックを発端とする、世界金融危機が原因です。

避難通貨と見なされた日本円がどんどん通貨高となり、デフレが進んで業績が悪くなりました。


(3)NOMURA-BPI


「NOMURA-BPI」は「ノムラ・ボンド・パフォーマンス・インデックス」の略で、野村證券が公表している指数です。

日経平均・トピックスが日本株式の指数であるのに対し、NOMURA-BPIは日本債券の指数です。

1983年12月時の代表的な債券の総額を100として指数化しています。

投信の投資対象として日本の株式がTOPIXなら、日本の債券はNOMURA-BPIとなることが多いです。


抑えておくべき海外の指数


もっぱら私達が抑えなければならないのは、世界経済全体を意識した指数です。

当サイトでオススメしている投信やETFでも、これらの指数に投資をすることが多くなります。

MSCIやFTSEの重要度は、前述の日経平均・トピックスよりも大きいと考えてください。


(4)MSCI


MSCIとはモルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル社のことで、多数の指数を発表しています。

中でも重要な指数は以下の3つです。


  • MSCIコクサイ・インデックス

  • MSCIエマージング・マーケット・インデックス

  • MSCI ACWI


「MSCIコクサイ・インデックス」は、先進国全体の株式(23国の1300銘柄)が対象。

「MSCIエマージング・マーケット・インデックス」は、新興国全体の株式(21国の700銘柄)をカバーします。

この2つは国際経済の指標として最も有名な指数で、前述のTOPIXとあわせてアセットアロケーションを組めば、ほぼ完全に世界全体に分散投資できることになります。(MSCIコクサイには日本株式が含まれていません)

これらの指数は、世界経済インデックスファンドや、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドでも、投資対象の一部となっています。


「MSCI ACWI」は「MSCI All Country World Index」の略で、これは世界経済全体を対象とした指数です。

先進国23か国と新興国23か国をカバーする、分散投資を極めたような魅力的な指数ですが、現状この指数を投資対象にしたファンドで、オススメがないのが難点です。

他、MSCIパシフィック・エックスジャパン・インデックス、MSCIヨーロッパ・インデックスなどの指数があります。


(5)FTSE


FTSEはイギリス・ロンドンの指数作成企業で、ロンドン証券取引所の子会社です。

イギリス国内の指数を作成するほか、国際経済を対象とした指数作成もおこないます。

以下の世界経済指数が有名です。


  • FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス


47か国の先進国・新興国のおよそ7400銘柄から指数をわりだします。

ポートフォリオがアメリカ45%と、ややアメリカに比重の大きいアセットアロケーションになっています。

この指数に投資するだけで、世界経済への分散投資が達成されます。


この指数に直接的に投資しているファンドに「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(略称VT)」があります。

世界経済指数に直接ほぼ100%で投資している、非常に便利なファンドですが、海外ETFですので、毎月の積立てはできず、最低でも1度につき30万円ぶんを買うことが基本です。


他には、FTSE100種総合株価指数が有名です。

こちらはLSE(ロンドン証券取引所)に上場する100銘柄をベースに、指数をだしています。

つまり、イギリスの株価を総合した指数です。


(6)S&P


S&P(スタンダード&プアーズ)はアメリカ合衆国の投資情報会社です。

もっぱら債券の格付け会社として知られていますが、指数の作成もおこなっています。

以下の指数が重要です。


  • S&P500インデックス


S&P500インデックス(別名スタンダード&プアーズ500種指数)は、アメリカ合衆国の株式を総合する代表的指数のひとつです。

ニューヨーク証券取引所、アメリカン証券取引所、NASDAQに上場する米国企業の中でも、有数の500銘柄の上場企業を統計しています。


アメリカ合衆国の株式専用の指数ですので、自分でアセットアロケーションをくむときに使うべき指数です。

アメリカ(特に北米)が世界経済の中心であることをふまえると、覚えておきたい指数のひとつです。


S&Pではありませんが、他に有名なアメリカ株式の指数として、ダウ平均株価があります。

こちらは株価平均型株価指数で、S&P500インデックスは時価総額加重平均型株価指数です。


(7)シティグループ世界国債インデックス


シティグループ・グローバル・マーケッツ・インクによって作成されている先進国の債券指数です。

先進国の株の指数がMSCIやFTSEなら、先進国の債券の指数は、このシティグループ世界国債インデックスです。

この指数からは、日本の債券はのぞかれています。

なのでNOMURA-BPIなどで補うのが基本です。


指数は投資信託を選ぶさいの基本


指数は投資信託やETFの、実質的な投資対象となるものです。

上述のような指数を複数ベンチマークにしているファンドに投資しておけば、安定した分散投資を見込めます


特にMSCIやFTSEの国際経済指数を投資対象にしたファンドなら、その指数1本だけで全世界の経済に分散投資できるので、リバランスなどの面倒なことを考えずにすんで、非常に楽です。

銀行口座に入出金するような感覚で、投資をすることができます。

実際当サイトがオススメするファンドでも、上記の指数を多数とりいれています。


<参考例・世界経済インデックスファンドのポートフォリオ>

投資対象指数名
先進国株式MSCIコクサイ・インデックス(日本なし)
先進国債券シティグループ世界国債インデックス(日本なし)
日本株式TOPIX
日本債券NOMURA-BPI
新興国株式MSCIエマージング・マーケット・インデックス
新興国債券JPモルガン・GBI-EM・グローバル・ディバーシファイド

世界経済IFのポートフォリオについては、新興国債券の指数以外には、上記でふれた指数がすべて含まれています。

手数料が安いかどうか、純資産総額が増えつづけているかどうかなど、投信・ETFの選定にはあらゆる基準がありますが、まずはこの「どこの指数に投資しているか」という基準で、しぼりこんでいくのが第一です。

投信の他の選定基準については、以下でまとめています。

● 優秀な投資信託の選び方まとめ


指数やファンドの呼び名について


指数やファンドの名前は長ったらしい横文字が多いですが、実は、そこまで複雑なものでもありません。

むしろ呼び名の意味を知っていれば、指数名やファンド名を見ただけで、どんな投資内容なのかを、すぐに判別できる手がかりになります。

企業名や地域名以外によく使われる横文字は、以下のような意味になります。


グローバル(バランス)世界(世界への分散投資)
エマージング新興国
フロンティア新興国中の新興国
オープン追加型(あとからも投資できる)
クローズ単位型(1回かぎりの固定投資)
エクイティ・ストック株式
ボンド債券
ソブリン・ハイグレード高格付債券(先進国債券)
ハイイールド・ジャンク低格付債券(新興国債券)
ゴールド純金
リート不動産
カレンシー通貨
ハードカレンシー国際決済通貨
インカム配当

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