不動産とは、簡単に言えば建物のことです。
建物に投資することを、不動産投資と言います。
大きくわけてふたつの投資法があり、ひとつは小額からはじめることのできる、不動産投資信託・REIT(リート)を使う方法。
そしてもうひとつが皆さんの想像するような、最初に大金を支払ってマンションやアパートそのものを購入し、大家業で稼ぐ方法(現物投資)です。
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不動産投資はオルタナティブ投資の一種ですので、純金投資同様、インフレやデフォルト対策になります。
国内・海外の不動産投資をアセットアロケーションにくみこむことで、さらに分散投資をねらうことができます。
不動産は相場変動が、他の投資と比べてゆるやかです。
これは不動産投資では根本的に、短期的な売買というものが大きく規制されているためです。
不動産の価値は、主に以下の要因で変動します。
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特に震災リスクというのが、日本の不動産投資においては独特のリスクとなります。
とはいえ震災が発生することで、不動産市場全体の価値が必ず落ちるのかと言えば、一概にそうとは言い切れません。
逆に1回震災によって更地になることで、特需という形で、都市計画関連の企業が潤うこともあります。(東日本大震災が良い例です)
また、同じオルタナティブ投資の純金と違うのは、インカムゲインが発生する点です。
ですのでデフォルト等に対応した投資で、なおかつインカムゲインにこだわるという場合には、不動産投資がオススメとなります。
不動産投資信託・リートでは、多くの投資家から資金を集め、複数の不動産に投資します。
特に日本のリートはJ-REITと呼ばれます。
現物投資と違うのは、やはり小口化ができる点です。
一個人でもオフィスビルや商業施設といったものに、少額投資できます。
また匿名組合型商品などの他の小口化不動産投資と比べても、REITは月々500円からの積立てなど、格安で買うことができます。
震災の発生する日本のみに投資すると値動きが大きくなりますが、世界全体に投資することで、値動きは安定します。
不動産の世界分散投資は、現物投資では難しいですが、このREITを使うことによって、簡単におこなうことができます。
リートは投資信託ですので、他の株や債券といった金融商品と同じように、SBI証券やマネックス証券、楽天証券などのネット証券で、お手軽に買うことができます。
オススメのREITですが、まずは世界中の株や債券とあわせて投資できる、グローバルバランス型ファンドがオススメです。
SBI証券で購入できる「SBI資産設計オープン」は、世界のREITが10%、日本のREITが10%入っており、500円から買えます。
マネックス証券で買える「マネックス資産設計ファンド」は、世界REITが8%、日本REITが7%。
こちらについては毎月の積立てが1万円以上から、1000円単位で投資可能です。
個別にリートを買う場合は、三菱UFJ・e-MAXISシリーズの「e-MAXIS国内リートインデックス」がオススメで、毎月の積立ては5000円から、スポット購入は1万円からです。
こちらは、楽天証券などで購入できます。
世界投資を考えるなら、同系列の「e-MAXIS先進国リートインデックス」がオススメです。
他にはSBI証券で買える、三井住友TAMの「SMT・J-REITインデックス・オープン」や「SMT・グローバルREITインデックス・オープン」などが、オススメとしてあげられます。
不動産そのものを現物購入して大家業をおこなう場合は、他人への賃貸で発生する家賃収入のインカムゲインと、不動産物価が上昇したときに売却するキャピタルゲインで収益をだします。
不動産そのものを購入する場合は、高い買い物になるため、なかなかRIETのように分散投資ができません。
なので、よく物件を選ぶ必要があります。
基本的に最初は、日本のアパート・マンション物件を、購入することになります。
往々にして初心者は不動産を買うお金がありませんので、融資(ローン・借金)を利用することになります。
融資については、以下をごらんください。
なお、不動産で家賃収入を得る場合、経営に時間をかける必要があり、投資というイメージからかなり離れたものになります。
人と関わることも多く、社交性もとわれます。
主には仲介業者、リフォーム業者、入居者とのやりとりです。
トラブルが起きることもしばしばですから、それらのリスクも覚悟しておきます。
同じオルタナティブ投資である純金とくらべて、不動産の現物所持には固定資産税などの、多額の税金がかかることにも注意します。
税金は滞納してしまうと、あとあと数倍にもわたって支払っていく必要があります。
自己破産がきかない点にも、注意してください。
不動産の経営で一番注意すべきは空室率ですが、以下のようなノウハウを徹底吸収することで、初心者でも失敗することはありません。
<初心者が不動産を買うさいに気をつけたい13のこと>
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言うまでもありませんが、良い物件ほど全体的に値段が高くつきます。
条件の良い割安物件を、自力で見つけだすことが鍵になっていきます。
たとえばアパート・マンションには、大きくわけてRC造・鉄骨造・木造の3つがあります。
RC造とはいわゆる鉄筋コンクリート造のことで、これが一番丈夫で安全なので、値段が高くつきます。
基本的に初心者には、このRC造がオススメとなります。
一番の理由は、耐久年数(法定耐用年数)の長さから、融資(借金・ローン)を利用しやすいことです。
これは、購入する物件そのものを一種の担保と考えるためです。
原則、不動産物件の融資は、その時点で残った不動産の耐用年数以内でしか、うけることができません。
新築RC造の耐用年数は50年前後。新築木造は20年前後。
木造ですと耐用年数が短いため、特に中古で買ってしまうと、融資返済がカツカツの状態となります。
木造は、初心者にはむきません。
中古物件を購入すると低コストですみますが、そのぶん修繕費や耐用年数の点で悩むことになります。
最悪、新築の経営以上にお金がかかることもしばしばです。
一方新築であれば修繕費や耐用年数による悩みはなくなりますが、新築プレミアムなどを含め、値段が高くつく傾向です。
初心者には、新築プレミアムのかからない、比較的新しい物件というのがオススメになります。
不動産を買う場合は、土地の需要性(積立評価・資産性)と、家賃の回収能力(収益評価・収益性)の2つが重要です。
いくら新築の良い物件であっても、片田舎なら誰も住みたがりませんし、逆に東京のような便利な場所であっても、あまりに管理されていない不便な物件は、やはり誰も住みたがりません。
資産性と収益性、どちらも充実させる必要があります。
中古物件でも比較的に高く値段がつく例外として、東京の物件があります。
日本は高齢化・少子化でこれから不動産需要は減っていきますが、それは日本全国で考えた場合です。
都市部、すなわち東京については、そのかぎりではありません。
中央区や千代田区といった場所の物件は資産性(需要)が抜群なため、中古で収益性にやや問題があっても、つねに人気、ということです。
このことからも初心者は地方ではなく、都市部の物件を買うことがオススメです。
同じく少子化の影響で、日本では独身の人が多いため、持ち家派より単身賃貸派のほうが需要が大きいです。
ですから単身用のアパート・マンションが、初心者にオススメとなります。
よく不動産物件としておされている区分マンションですが、初心者にはオススメできません。
費用が割高になることもそうですが、なにより空室になったら、家賃収入が完全に0になるためです。
物件は、規模が大きくなるほど経費を節約できますし、家賃収入も安定します。
なので初心者が買うなら、1棟アパート・マンション丸々がオススメです。
仲介業のパートナー選びにも注意が必要です。
担当者がいちいち変わる、いきなり電話がかかってくる、などの業者は悪質なことが多いです。
不動産投資は初心者にはわかりにくい構造となっており、手数料で儲けるような詐欺同然の業者が多いので、よく調べておく必要があります。
また友好な関係を築く以上、業者と対等に会話できるよう、しっかり知識を身につけておく必要もあります。
余裕ができたら、不動産を他にも買っておき、リスク分散しておくことも大切です。
あらゆる場所に不動産を持っておくことで、震災リスクを分散できます。
また、複数の物件を持っていることで、融資も低金利で格段にうけやすくなります。
日本での不動産がうまくいったら、海外の新興国の土地を購入し、値上がったら売るという方法も有効です。
不動産を経営する場合、建物、土地、税金、経営など、勉強することが多いです。
ネットで情報をあつめるほか、現地の不動産屋で情報をあつめるなど、地道な作業も必要です。
不動産は一生にかかわる高い買い物なので、知識や評価法を十分身につけてから、慎重に買うべきでしょう。
不動産はあらゆる稼ぎ方の中でもリスクが非常に高いぶん、そこまで競合があるわけではありません。
特にしっかりノウハウを勉強をした上で、不動産投資・不動産経営をおこなう人は少ないです。
大体リスク0の裕福な人達(主にお年寄りの層)が、税金を軽減する目的で、土地よりも賃貸住宅物件の形で資産を所有し、あとは放置しているだけ、というパターンが多いです。
ようするに、お金をかけるだけかけ、時間は一切かけない、という人が多いわけです。
面倒なところにはお金を使い、時間もそれなりに勉強などで費やせる、という経営者思考でのぞめば、中古でも、入居率の高い割安物件を探すことができますし、従来の不動産投資家から顧客を奪うことはたやすいと言えます。
そのためには、とにかくしっかり勉強することが肝心です。
不動産はアフィリエイトといった稼ぎ方同様、ネット上で調べていると、初心者にはわかりにくくできています。
なので基礎を学ぶなら、何冊か本を読むことが重要です。
規模が規模ですから、不動産投資(不動産ビジネス)は、あらゆる投資の中でも、家賃収入のインカムゲインで、不労所得になる可能性が一番大きいです。
こうした点から、不動産投資は他の投資法よりも、同じ不労所得の方法であるアフィリエイトと、対比してみると面白いです。
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アフィリエイトと不動産ビジネスはどちらも、事前の時間投資として、大量に勉強する必要があります。
そしてアフィリエイトはその後も、記事を創作的にたくさん作って時間を消費。
不動産ビジネスの場合はお金を大量に使い、ある程度の時間を経営にまわす、というタイプです。
なので不労所得を得たい場合、不動産経営は、文章を書くのが苦手な人にむいている、と言えそうです。
後々にお金をかけるか、時間をかけるか、の選択とも言えますね。
再三になりますが、不動産経営の最大のリスクは、やはり最初にお金をたくさん使う必要がある、ということです。
その点に注意しましょう。
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