投資といったらこれ、というほど、金融商品としては代表的です。
先物やオプション、FXなど、最近ではあらゆる新しい金融商品が出現していますが、やはり投資といったら、株を買わないことにははじまりません。
会社が新しい事業をはじめるとき、一般人から資金を集めることがあります。
そのとき会社にお金を払ってくれた人(株主)に与えられるものが、株(株式・株券)です。
株はたくさん作られており、たとえば一口100円の株を5万枚発行して、全部売れれば、会社は500万円の資金を手に入れます。
そして会社がうまくいった場合、会社は株主に利益を還元します。
このように株を販売することで運営される会社を、株式会社といいます。
このシステムは日本に限ったことではなく、多くの国で実行されています。
株の値段(株価)は、会社の成長具合によって変わっていきます。
100円のものは成長すれば200円になるし、衰退すれば50円になることもあります。
個別の株には銘柄(企業名)と銘柄コード(企業の番号)があります。
たとえばトヨタ自動車であれば「7203」が銘柄コードです。
個別に株を買う人は、どの会社が成長するかをしっかりと調べておき、利益を見込んで株を購入していく必要があります。
代表的な目安として、PER・PBRなどの指標を分析し、成長を見込めるグロース株、利益・資産に対して株価の安いバリュー株の2つを分析します。
また株の規模には、以下の4つがあります。
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ケインズの「株は美人投票」という表現があるように、自分が良いと思う株ではなく、多数の人が良いと思う株に投資することが重要です。
株は、会社の財務状況によって売買の傾向ができあがっていく以外にも、単純に人気をませばますほどさらに買われる、という仕組みがある点に注意します。
個別株を買うことで得られる収益は3つあります。
最近はミニ株など、小額で投資できる仕組みもでてきましたが、少額投資では株主優待をうけられません。
やはり個別に株を買う場合は株主優待を狙い、1単元ぶんを買うことを考えます。
ですので、10万円単位の資金は欲しいところです。
<個別に株を買うのはこんな人にオススメ>
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3日程度の短期で費用をほぼかけずに、株主優待を入手する裏技もありますが、そうした例外をのぞき、普通は株主優待のことを考えれば、個別株は長期・中期投資向けです。
デイトレードもできますが、いわゆる立会時間(9時~11時半、12時半~15時)しかできないため、24時間デイトレをやりたいという人は、FXのほうがむいています。
海外口座をひらけば、海外株式も個別に買えます。
アメリカは日本とは違って、1株単位から買えます。
外国株式は為替変動リスクが作用しますが、米ドル建て(円を米ドルに変えて株を買うこと)で、売却時に米ドルをそのまま持つという場合には、為替レートは影響しません。
国内株式を買うのと同じように、企業業績のみが株価に影響します。
アメリカでは、配当を再投資にまわすDRIPという仕組みもあります。
これを使って自動的に再投資のシステムをくめば、配当金の手数料や税金がかからないという利点があります。
個別株の購入については、当サイトでは専用のマニュアルを用意しています。
さらに詳しく知りたい方は、こちらを参考にしてください。
● 株マニュアル(計20記事)
以下、株についてよく言われる特徴と、当サイトでの株に対する見解です。
債券がお金の価値に依存するのに対し、株はモノなので、物価に依存します。
そのため全体的にインフレ化・円安化で金利があがると物価とともに株価もあがり、逆にデフレ化・円高化で金利がさがると物価とともに株価もさがります。(債券とは逆の動き)
投資では常道となる株ですが、今後インフレ化や自国の通貨価値の低下が予想される場合は、さらに株の比率を増やすのが得策です。
1990年以降、日本では銀行金利が低下し、労働者が徹底的に搾取される円高・デフレ社会となり、1990年~2010年のあいだは「失われた20年」とも呼称されます。
今後は国策としても円安化を進めていること、なにより日本の借金がどんどん増えていき、国策として通貨を刷ることでインフレ化する恐れがあることを考えると、2010年代の現在、日本人が株を買っておくことは、極めて正解です。
投資で株と双璧となしている債券と比べると、ハイリスク・ハイリターンとなり、当然元金保証ではありません。
しかし株は債券のように政治利用されたりなど、儲け(価値)につながらないことには使われません。
利益を追求するという、明確な目的意識をもった経済活動に投資をする以上、長期で見れば確実に成長傾向となります。
世界経済への分散投資であれば、なおさら成長傾向を維持しつつ、安定が約束されます。
ですのでFXの高レバレッジにおけるハイリスクとは意味合いが異なりますし、また先物やオプションのような、ギャンブル的な危険性もありません。
株でいうリスクというのは「危険」という意味合いよりも、本来の意味である「変動幅」の意味合いが強い、と考えていただいてOKです。
● 投資のリスクとはなにか?(参考記事)
株は投資のメインとして使うべき金融商品です。
アセットアロケーションを組むなら、企業への投資は絶対不可欠と考えます。
デフレ円高の極まった2010年代現在、収入源のある人は、死蔵しているお金の70%以上を、株に費やしてもいい、と私は思っています。
このとき特に注意すべきは、海外の先進国株・新興国株の配分を多めにすることです。
日本の株式は全体の10%以下でも良いくらいです。
海外の先進国株に30%、新興国株に30%、というのが当サイトのオススメです。
これで分散投資がしっかりと達成されます。
老年層などのお金持ちの人は、特に注意が必要です。
インフレ化すれば大量の日本円が、どんどん価値をなくしていくことになります。
それまで日本円が持っていた価値を守るための、資産を避難させる手段として、株は一番お手頃です。
日本円の価値というのは、みなさんが想像する以上に安定しておらず、劇的に変化します。
基本的に日本を危険視するとき、日本国の借金の増加や、デフォルトやインフレといった要素のみを気にしますが、それら以上に日本に住む以上、どうしても回避できないものがあります。
それは、自然災害です。
2011年の東北大震災時も、日経平均株価は過去3番目の下落率を記録しています。
現在はふたたび安定化していますが、自然災害がもし東京で起きたら、再起不能になる可能性も否定できません。
詳細は以下の記事より。
個別に株を買うこともいいですが、やはりどの株が成長するかを見分けることは、一般人には時間がかかります。
忙しい人は債券同様、世界経済に分散投資したファンドを買っておくといいでしょう。
セゾン投信の「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」や、三井住友TAMの「世界経済インデックスファンド」がオススメです。
世界経済に投資しておけば、日本の震災リスク対策にもなります。
最低10万円ないと投資できない個別株と違い、ファンドは500円あれば積立投資できるのもメリットです。
ただしリスク(変動幅という意味での)が大きいので、2008年のときのリーマンショックのような、例外的な世界経済の低迷時には、大幅な下落も想像されます。
一時的に大暴落しても特に気にせず、長期投資できることが前提です。
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