アセットアロケーションとは、簡単に言えば分散投資のことです。
株とか債券とか、あらゆる資産に分散投資して、長期間の投資で高リターン低リスクを狙います。
ポートフォリオ運用とも言います。
投資ではごくごく一般的で、投資の初心者から上級者まで、誰もがおこなっている王道の手法です。
投資の世界には「卵は1つのカゴに盛るな」という有名な言葉があります。
たとえば全財産を日本株式や日本債券だけに投資してしまったら、日本の震災時や経済破綻時には一気にパーになる可能性があります。
こうした事態は、世界全体の株式や債券にバランスよく分散投資することで、回避できます。
たとえばアメリカの平均株価がへこんでも、ユーロ圏の平均株価があがれば相殺します。
そうして世界全体に投資するという視線で、リスクをコントロールできます。
当サイトのオススメのアセットアロケーション例としては、以下のとおりです。
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自分の生活や状況を考えて、全体の資産比率を考えます。
若年層は株式の比率を大きくし、世界全体の株式を分散して購入しておくのがコツです。
リバランス(配分調整)が面倒くさい人は、投資信託やETFなどでバランス型のファンドを購入します。
株式を多めに買っておけば、数十年後に必ず違いがでてきます。
以下に、代表的な預金商品・金融商品と、そのアセットアロケーションの推奨をまとめています。
目次
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銀行口座にあずけず、自分の家やサイフで管理する形のお金です。
すぐに使えるというメリットがありますが、盗難や災害に弱く、利子はつかない。
インフレリスクがあり、新通貨の発行で無価値化する可能性すらあるなど、デメリットも際立ちます。
使わないぶんのお金は、銀行口座や証券口座にあずけておきましょう。
一番オーソドックスな資産形態です。
通帳やキャッシュカードを使って銀行にお金をあずけます。
日本ではおよそ0.02%の年利がつき、タンス預金の次に流動性が良いです。
クレジットカードのひきおとし、給与やボーナスのうけとりにも使えます。
最近はネットバンキングを使って、ネット上で他行への振込もできます。
ネット銀行を使うと、通常の銀行よりも金利が良いことが多いです。
一定期間お金をとりだせないことを条件に、普通預金よりも金利がよくなる預金商品です。
やはりネット銀行のほうが金利は良いです。
預ける期間によって、通常の銀行口座は年利0.03%~0.06%を推移。
ネット銀行は0.05%~0.25%です。
証券口座版の普通預金です。
証券口座に入金するだけで自動的にMRF運用されます。
いつでもとりだし可能なので、大手銀行の普通預金や定期預金より金利がよければ、断然こちらがオススメです。
年利はおよそ0.05%。
● MRFの詳細
運用内容はほぼ上記のMRFと同じです。
違うのは預けてから30日以内に出金すると手数料がかかる点です。
年利はおよそ0.08%。
MRFとは違い、自分で申し込む必要があります。
● MMFの詳細
<推奨アセットアロケーション 5%>
流動性のよい資産形態としては、当サイトが一番オススメする預金商品です。
いつとりだしても良いという条件で年利0.1%。
通常の口座預金が年利0.02%であることを考えると、SBI・楽天では5倍の金利を獲得できるので、大きな違いです。
SBI・楽天の各グループのネット銀行とネット証券を両方口座開設することで、この年利0.1%の普通預金を利用できます。
SBIなら住信SBIネット銀行とSBI証券。
上述の銀行預金やMRF、MMFを利用するくらいなら、断然こちらがオススメです。
アセットアロケーションの5%を、SBIハイブリッド預金に銀行預金としてくみこむといいでしょう。
<推奨アセットアロケーション 20%>
本質的にはお金なので通貨価値に依存し、円安化・インフレ化に弱く、円高化・デフレ化に強い
株式とくらべてローリスク・ローリターン
10年以下の短期での満期つき投資で効果を発揮し、長期での投資にはむかない
株と双璧をなす投資の代表格です。
上述の銀行預金、MRF・MMFなどの預金系投資も、すべてソブリン債による債券の分散投資がおこなわれています。
ソブリン債(先進国債券)であれば年利0.1%~2%。
ハイイールド債(新興国債券)であればハイリスクを代償に、年利10%を越えるものがあります。
国内や海外の国債を単一で買うことができるほか、投資信託でも分散投資で取り扱いがあります。
債券は、株のクッションとして使うことがオススメです。
長期投資ができるなら、債券は無理にアセットアロケーションにくみこむ必要はありません。
するにしても先進国債券(日本含む)に10%まで、新興国債券に10%までです。
国内がデフレ化・円高化しそうなときには、無理に債券をふやさずとも、通常の預金をふやすことで対処できてしまいます。
● 債券の詳細
<推奨アセットアロケーション 60%>
本質的にはモノなので物価に依存し、円安化・インフレ化に強く、円高化・デフレ化に弱い
あらゆる投資法と比べてハイリスク・ハイリターン(長期の分散投資でローリスク・ハイリターン化)
数十年にわたる長期の無期限投資で効果を発揮し、短期での投資にはむかない
投資の代表的金融商品です。
値動きが激しいですが、長期で保有すれば価格は平均的に上昇傾向なため、数十年単位の長期による投資で効果を発揮します。
債券と違って、株式は必ず証券会社を使って投資しなければ、買うことができません。
債券同様、日本・海外ともに個別に株式を買えるほか、投資信託でも分散投資の取り扱いがあります。
株式オンリーの世界経済分散投資ファンドだと、平均年利(リターン)はおよそ8%~10%。
当サイトでは長期による株式の世界分散投資を第一の投資法としてオススメしています。
アセットアロケーションのうち、先進国株式(日本含む)に30%、新興国株式に30%の比率がオススメです。
若年層ならもっと株式の比率を多くしても構いません。
● 株式の詳細
<推奨アセットアロケーション 10%>
オルタナティブ投資のひとつで、デフォルトや有事に強い資産です。
稀少性により純金の価値は日々上昇中。
2000年は1グラム1000円だったのが、2014年時点では4500円まで上昇しています。
純金積立か金ETFによる投資法がメジャーです。
また類似した投資に、プラチナ・銀などの貴金属投資があります。
アセットアロケーションは最大でも10%。
利子がつかないため、資産が1000万円単位ないうちは、手をだす必要のない資産形態と私は考えています。
● 純金の詳細
<推奨アセットアロケーション 5%>
オルタナティブ投資のひとつで、デフォルトに強い資産です。
株、債券と共にリートにも分散投資された投資信託を使えば、安く買うことができます。
一方現物の不動産を買って不動産経営をするという場合、スタイルがまったく異なってきますので注意です。
不動産経営では年利10%以上にすることがコツです。
普通にリートなどで投資する買う場合、アセットアロケーションは5%程度が推奨です。
● 不動産の詳細
インターネットの登場により新たに登場した投資法です。
CFD、ETN、先物、オプション、ワラント、ヘッジファンドなどがあり、多くが証拠金取引・信用取引を前提とし、ルールが複雑です。
初心者にはオススメできないので、やるならしっかり勉強してからとりくみます。
現状、これらの投資は特にアセットアロケーションには含めずとも良いです。
略称「投信」で、ファンドとも言います。
あらゆる金融商品に分散投資する、投資の代行サービスです。
忙しい人や知識のない人が投資をする場合は、必ず利用することになります。
アセットアロケーションをくむのが面倒な人は、これ1本に100%投資するだけで分散投資がなされます。
指数に投資をおこなうことになり、銀行預金のように安定した利回りを築くことができます。
ただし、国内では不良の投信が多いので、しっかり選ぶ必要があります。
ETFと呼ばれる、上場した投資信託も存在します。
グローバルバランス型投信の平均年利はおよそ7%。
● 投資信託の詳細
外貨建て預金の中では一番オーソドクスですが、手数料が圧倒的にかかるため、当サイトではオススメしていません。
唯一の利点は、安値から買えることだけです。
● 外貨預金の詳細
外貨建て預金系の中でも、非課税というのがウリでしたが、2016年から課税対象となるため、以降はFXがオススメになります。
米ドル建てMMFで年利およそ0.007~0.189%。
● 外貨MMFの詳細
外貨建て預金系で最も人気のある投資法です。
手数料が格段に安く、流動性も抜群です。
レバレッジをかけないことで、ほぼ外貨預金と同じ使い方ができます。
信用取引なので、自分が米ドルを持っていることにし、その米ドルで円を買うことで、円高に推移時でも利益を稼げる仕組みがあります。
米ドルなら年利およそ0.146%。
ハードカレンシー(国際通貨)に分類される米ドルやユーロを、FXを使って好みでアセットアロケーションに組むといいでしょう。
● FXの詳細
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